1991 Fiscal Year Annual Research Report
高能率伐出作業機械導入を前提とした新しい作業負担評価法
Project/Area Number |
03806026
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
井上 公基 日本大学, 農獣医学部, 専任講師 (00120379)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 徹也 近畿大学, 九州工学部, 助教授 (30131931)
|
Keywords | 多工程処理機 / 伐出作業 / 作業負担評価 |
Research Abstract |
本研究は、作業負担評価を行う手法の1つとして身体負担および精神負担の両方を取り込んだ調査票を作成し、この調査票により高能率伐出作業機械を対象に疲労感の検討を行ったものである。その結果、小型グラップル機械オペレ-タは、身体負担より精神負担が大きく、大型スキッダならびに大型グラップル機械オペレ-タは、作業後に身体負担ならびに精神負担の両方ともに高くなる傾向が伺えた。また、作業機械オペレ-タの作業動作解析を画像解析用ビデオモニタならびにビデオプリンタにより動作解析を行った結果、対象作業における主体作業時間と身体負担割合の間に高い相関関係が認められた。これらのことから、ある程度機械化された森林作業機械種は、森林作業が容易になることは言うまでもなく、多少の精神負担が出現するものの身体負担は抑えられることが明らかとなった。しかし、求められる効率に対する負担の増加はそれほど期待できないことも判明した。 また、上述の調査と並行して実施した森林作業者369人を対象に作業に対する意織と負担感を機械・道具別、年齢別に検討した結果、森林作業者は高齢で経験がある者が多く、特にチェンソ-と刈払い機の作業条件が悪いことが明らかとなった。一方、回答の状況は、年齢によって異なっており、年齢の高い作業者は、経験による判断からアンケ-トをしていると思われた。また、高年齢の作業者は、それ以外の年齢の作業者より作業に対する負担感が大きいことがわかった。人間関係については、うまくいっていない作業者は地域差が大きく、その地域の立地条件に左右されることと、作業者の年齢、経験に影響のないこと等の知見を得た。以上のことより、作業負担評価を行う調査票は概ね妥当と考え、継続して本研究の細脆にわたる作業負担評価法の検討を行う予定である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 井上 公基: "森林労働とその労働負担に関する基礎研究" 日本林学会誌.
-
[Publications] 井上 公基,長谷川 徹也: "高性能林業機械オペレ-タの作業負担" 日本林学会大会講演論文集.
-
[Publications] 長谷川 徹也,井上 公基: "森林作業者の作業に対する意識と負担感について" 日本人間工学会誌.