1992 Fiscal Year Annual Research Report
高能率伐出作業機械導入を前提とした新しい作業負担評価法
Project/Area Number |
03806026
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Research Institution | NIHON UNIVERSITY |
Principal Investigator |
井上 公基 日本大学, 農獣医学部, 講師 (00120379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 徹也 近畿大学, 九州工学部, 助教授 (30131931)
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Keywords | 高能率伐出作業 / 作業負担評価 / ストレス / 疲労自覚症状 / 心拍数 |
Research Abstract |
本年度は、(1)森林作業から誘発されるストレス感調査17項目と身体負担感20項目による作業負担評価法の再検討、(2)高性能伐出作業機械による作業分析、(3)林業経営者ならびに林業作業者による高性能伐出作業機械に対する意識調査等について調査研究を行った。その結果(1)森林作業から誘発されるストレス感調査は、主成分分析の結果より調査項目30の内の17項目を抽出し、ストレス感の定量的な把握が可能であると、また身体的な作業負担は、疲労自覚症状調査項目のI群およびIII群の20項目を抽出し、身体的な作業負担評価が可能であることが明らかになった。(2)林業作業における高性能伐出作業機械の作業分析からは、ハーベスタ、スキッダ、タワーヤーダ、ユンボの4作業機械に対してそれぞれの作業を要素作業毎に時間観測ならびに動作解析を行い、各要素作業は、2つに大別され、1つは直接作業効率に係わる要素作業群、一方は次の要素作業の前作業としてのオペレータが考えながら実行している要素作業群に分かれることが明らかとなった。(3)林業経営者は、林業機械の開発に期待をよせており、経営者全体の42%がプロセッサやタワーヤーダ等の高性能林業機械導入を考えている。しかし一方では、後継者不足や労働力の減少と高齢化に悩まされ、オペレータの養成を如何に行うのかと言う現状が浮き彫りにされた。また、林業作業従事者は、長時間の座位姿勢での機械作業の結果、肩や腰等の局所的痛みや慢性的な疲労感を訴えており、レバーの位置やボタンの配置を再考の余地があること等が示唆された。さらに、作業中のヒヤリ・ハットの発生件数が比較的多く報告され、作業時の足場や機械操作に関する問題点も指摘されたものもあり、高性能伐出作業機械操作は、身体的な負担わ軽減されたとは言え、機械導入にあったては、作業密度や作業時間のあり方そして機械の操作性に関する改善が要求されること等が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 長谷川 徹・ 井上 公基: "森林作業従事者の作業に関する諸感情" 人類働態学会会報.
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[Publications] 井上 公基: "林業経営者の林業に関する意識" 林経協月報.
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[Publications] 井上 公基: "新しい作業負担評価法" 日本林学会誌.