1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03807026
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
石浦 正寛 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (20132730)
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Keywords | ジフテリア毒素 / シュ-ドモナス外毒素 / EF2 / ADPーリボソル化 / EF2遺伝子 / 酵母 / ジフタミド / 翻訳後修飾 |
Research Abstract |
既に報告したように、ジフテリア毒素A断片遺伝子(DTA)の酵母(Saccharomyces cerevisae)誘導発現系を用いて、酵母の毒素耐性突然変異体を多数分離した。本研究では得られた毒素耐性突然変異体を相補性群に属する変異体の生化学的解析を進めている。まだ遺伝子のクロ-ニングには至っていないが、早晩達成できると考えている。本研究の詳細は速やかに学術誌に発表する予定である。 以下に研究成果の概要を簡単に述べる。 酵母のDTA耐性変異体の相補性群への分類 上記の誘導系を用いて、DTA発現ベクタ-YCp103ーDTAを有するSP1株(SP1/YCp103ーDTA)から、ガラクト-ス培地(すなわちDTA発現状態)でもコロニ-形成ができるガラクト-ス耐性酵母突然変異体を分離した。ガラクト-ス培地で生育するコロニ-、総計50クロ-ンを解析した。先ず各クロ-ンを完全培地YPDで一晩培養し、fluoroorotic acid(FOA)を添加したFOAプレ-トに蒔いてcounter selectionを掛け、プラスミドを失ったsegregantをUra~コロニ-として回収した。次に、このsegregantに改めてDTA発現プラスミドを導入し、ガラクト-ス培地でのコロニ-形成を調べた。およそ半数のクロ-ンはもはやコロニ-を形成できなかった。これらのクロ-クではDTA発現プラスミド上に変異が生じたためにガラクト-ス培地でコロニ-形成ができていたと考えられる。残りの半数のクロ-ンはDTA発現プラスミドを入れ換えても、ガラクト-ス培地でコロニ-形成ができたので、ガラクト-ス耐性は酵母染色体上の突然変異に起因すると考えられる。この染色体上に変異を有するガラクト-ス耐性突然変異体が目的のジフテリア毒素耐性突然変異体である。野性型酵母との戻し交配実験から、7クロ-ンが優性変異体、13クロ-ンが劣性変異体に属することが判明した。劣性変異体13クロ-ンを性転換し、相互に交配することにより、劣性変異体相補性群に分類したところ、4つの相補性群に分かれることが判明した。 今後は早急に各相補性群の毒素耐性劣性遺伝子と毒素耐性優性変異遺伝子のクロ-ニングヘと進む予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Ishiura,M: "Direct use of λ phage particles for DNA transfection." Methods in Molecular Biology. 7. 63-80 (1991)
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[Publications] Koide,T.: "The amplified long genomic sequence (ALGS) located in the centromeric regions of mouse chromosomes." Genomics,. (1992)