1992 Fiscal Year Annual Research Report
RFLPを用いた皮膚悪性腫瘍における染色体欠失の検索
Project/Area Number |
03807063
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Research Institution | KYOTO PREFECTURAL UNIVERSITY OF MEDICINE |
Principal Investigator |
安野 洋一 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (20079908)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山西 清文 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (10182586)
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Keywords | 皮膚腫瘍 / 基底細胞癌 / p53遺伝子 / Rb遺伝子 / 第9番染色体 / 染色体欠失 |
Research Abstract |
本年度は、昨年に引き続き、基底細胞癌(basal cell carcinoma,BCC)に関わる癌抑制遺伝子について解析を行なった。種々の悪性腫瘍においてその変異が高頻度に認められているp53遺伝子の点突然変異の有無に関して11例のBCCについてPCR-SSCP(polymerase chain reaction-single strand conformation polymorphism)を用いて、p53遺伝子のexon2から11における変異の検出を試みが、解析した限りでは、どの症例においても、p53遺伝子の何れのexonにも変異を示す所見は見い出せなかった。最近になって、BCCを多発する遺伝性疾患であるGorlin症候群(基底細胞母斑症候群)において、第9番染色体長腕に欠失が高頻度見いだされたことから、10例のBCCに対し、9q31-34、9q31をそれぞれ検出するプローブD9S28、D9S29を用いてRFLPのLOH(loss of heterozygosity)を検索した。その結果、D9S28ではRFLPinformative1例のうち1例、D9S29ではinformative4例のうち1例においてLOHが検出された。以上の研究結果から、BCCにおいては癌抑制遺伝子p53の突然変異はその発症に関与する可能性が少ないこと、一方、第9番染色体長腕の欠失はBCCにおいて高頻度に検出され、この領域の近傍にBCCに関わる新たな癌抑制遺伝子の存在が示唆された。
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[Publications] Liew,F.-M.,Yamanishi,K.,et al: "Low inciclence of Ha-ras onuyene mutations in human epidermal tumos" Cancer letters. 59. 231-235 (1991)