1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03807076
|
Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
神谷 喜八郎 山梨医科大学, 医学部, 講師 (90111509)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保坂 茂 山梨医科大学, 医学部, 助手 (50209219)
|
Keywords | MNMS / 再潅流障害 / 骨格筋虚血 / MTT / MTT assay / reperfusion / 急性動脈閉塞 |
Research Abstract |
本研究は少量骨格筋を用いた筋細胞viabilityの定量的判定法の開発を目的とした。 tetrazolium塩はミトコンドリア内膜の脱水素酵素により,有色のformazanを形成するが、筋細胞で生じたこのformazanを溶解し,比色定量する方法を検討した。以下,現在までの実験結果を含めた研究の過程と今後の見込みを述べる。 1.研究過程と実験結果 1.当初,tetrazolium塩としてNTBを使用したが,極めて難溶性であったので使用を断念し,MTTに変更した。2.MTT‐formazanはDMSOに易溶性であり,MTT含有反応液のpH:7.5〜8.0,反応液/DMSO比:1/9〜1/4,冷暗所保存で安定した測光値を示した。3.筋細胞を分離し,MTT‐formazanの溶解を速くする目的でcollagenaseを使用してみたが,formazan生成に影響を与えるので使用を放棄した。4.0.1mgまで測定可能な電子天秤を購入し,0.5〜5.0mgのマウス骨格筋を定量して使用した。5.マウス骨格筋の乾燥防止のため,研究室の湿度を上げる目的で加湿器を購入した。6.少量骨格筋で反応5分,formazan溶解約10分,遠沈5分,MTT‐formazan測光の測定系で,筋重量と測光値は比較的良好な相関を示した。 2.今後の見込み 最終結論には到っていないが,現在のところ,MTT assayによる筋細胞viabilityの定量的判定法の確立は有望であり,本法が確立されれば,少量の骨格筋採取から測定結果を得るまで約30分と短いので,臨床でも,急性動脈閉塞による骨格筋虚血の虚血程度の判定に使用しうる。
|