1992 Fiscal Year Annual Research Report
関節疾患における軟骨型分化機能の発現とその治療応用
Project/Area Number |
03807099
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
油谷 安孝 大阪市立大学, 医学部, 助手 (90200873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅田 莞爾 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (40117924)
島津 晃 大阪市立大学, 医学部, 教授 (10068968)
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Keywords | 軟骨肉腫細胞株 / ウシ胎児血清 / 無血清培地 / 細胞壁蛋白 / 慢性関節リウマチ / 骨延長 / 椎間板組織 / 腰痛脊髄 |
Research Abstract |
ヒト分化型軟骨肉腫細胞株の樹立に成功したが、現在その維持においてウシ胎児血清の影響を除く偽、無血清培地による培養条件を設定している。更にその細胞壁蛋白と、慢性リウマチの関連において、特に関節の障害程度と膜蛋白に対する抗体とが相関を示した。今后これらの抗体産生の機序、並びに中和抗体による病態の修飾に応用可能と考える。一方、骨折の治療機転や骨延長術にも軟骨型分化機能の発現が重要な位置を占めており、骨折の癒合不全における癒合促進、又骨骨延長治療法に対する効果判定に新しい知見を提供可能と考える。椎間板組織も軟骨の機能と同等な役割を行なっており、その変動は腰痛、脊髄の障害につながる。椎間板において、軟骨様機能の生化学的、生理学的解析は十分になされているとは考えられず、現在種々のモデルを用いて実験を行っているが、炎症時又、損傷時軟骨性特性、特に粘弾性に大きく影響を与える成分の変動が著しく、椎間板変性との関連で興味ある結果を得ている。
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