1991 Fiscal Year Annual Research Report
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03807104
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
武田 正之 新潟大学, 医学部, 助教授 (80197318)
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Keywords | コラ-ゲン / ハイブリッド / 人工尿路 |
Research Abstract |
1.正常尿路粘膜上皮の培養:ヒトおよびウサギ正常膀胱移行上皮の初代培養は、コラ-ゲンゲル法を用いて行った。TypeIコラ-ゲン、DMEM培地および各種増殖因子を用いてヒトおよびウサギ正常膀胱粘膜からコラ-ゲンゲル上で移行上皮の初代培養および継代を行った。 2.各種マトリックスによる人工尿路素材の作製:ウシTypeIコラ-ゲンによるスポンジを中心として、人工尿路素材を作製し使用した。初期には、アテロコラ-ゲンをスポンジ状に加工しさらに補強用にセグメント化ポリウレタン膜で裏打ちした素材を使用した。その後は、アテロコラ-ゲンスポンジをグルタ-ルアルデヒド処理した素材で補強して使用した。 3.人工尿路素材を用いた尿路再建術:セグメント化ポリウレタン膜付きアテロコラ-ゲンスポンジを、吸収性ポリディアクサノン糸によりウサギ膀胱部分切除術後の膀胱拡大用に用いた。この系では、素材の強度は十分であり膀胱拡大は可能であったが、結局セグメント化ポリウレタン膜が吸収されず組織反応を起こして膀胱内に脱落した。また、ポリディアクサノン糸の強度が大きいためこれを核として結石が形成された。そこで、次にグルタ-ルアルデヒド処理した素材で補強したアテロコラ-ゲンスポンジと、クロミックカットグ-ト糸を用いた膀胱拡大術を行った。この系では素材は脱落せず全例膀胱拡大術が可能であった。この素材は長期間で吸収されるが、細胞誘導能は優れていた。 4.自己細胞播種によるハイブリッド型人工尿路の基礎的検討:あらかじめ膀胱粘膜を培養してこれを吸収性素材上に播種し、膀胱拡大術をおこなった。この素材は脱落せず膀胱拡大術は成功したが、増殖した細胞が播種した細胞かどうかは検討中である。この方法の問題点は結石形成であり、新しい素材を検討中である。
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[Publications] 筒井 寿基他: "アテロコラ-ゲンスポンジを用いたハイブリッド型尿路再建術の実験的検討" 日本泌尿器科学会雑誌. 83. (1992)
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[Publications] Toshiki Tsutsui et al.: "Urinary trast reconstruction with atelocollagen sponge matrix in rabbit,ーpossibility of hybrid thpe material with cultured autelogous cells" J.Unol.148. (1992)