1991 Fiscal Year Annual Research Report
信濃川流域地下水の有機塩素化合物による汚染の機構解明と除染に関する調査研究
Project/Area Number |
03832022
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 敬雄 新潟大学, 工学部, 助教授 (70134955)
|
Keywords | 信濃川 / 地下水汚染 / 有機塩素化合物 / TOX / 1,1,1ートリクロロエタン / 汚染機構 / リスク評価 / オンサイト処理 |
Research Abstract |
1.採水と水質分析 新潟県下の信濃川流域各都市の地下水々質について,継続的な採水と水質分析を行なった。 特に長岡市については,平成元年より開始した調査を続行,平成3年7月には,関原地区の単一汚染源である某弱電気工場の排水路について終日採水調査を行なった。これにより,当該工場より地表に排出される全有機塩素化合物(TOX)・MC等について,排出特性と排出量を把握することができた。工場周辺の有機塩素化合物量についても測定を進めつつあり,地下水・地表水・大気,各々の経路による汚染寄与度の見積もりと周辺住民のリスク評価が可能となりつつある。 2.地下水流動の水理学的解析 平成3年度調査結果と,それ以前の調査結果をもとに解析をすすめつつある。イオンクロマトグラフィ-の設置により,効率的に地下水中のイオンを定量できるようになった。 3.汚染物質の消長と物質相互の関係の把握,汚染機構の解明 有機塩素化合物の地下水滞留中の消長を押さえるために,種々の未規制物質のGCあるいはGCーMSによる定量を試みた。GC,GCーMSともに定量法が確立されつつあり,現地試料への適用がくり返されている。 4.オンサイト処理のための基礎室内実験 基礎実験の構想がほぼまとまりつつあり,近く第一段階の実験に入る予定である。
|