1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03832026
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Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
清水 良明 京都大学, 原子炉実験所, 助教授 (10109085)
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Keywords | グループ意思決定支援 / 多目的最適化 / リスク管理 / 遺伝アルゴリズム / 放射性廃棄物管理 |
Research Abstract |
前年度に開発したグループ意思決定支援システムの解決手順においては、(a)グループ間の決定権には差がなく、(b)勘案すべき全ての評価項目が関数表現可能である、ことを前提としていた。しかし現実の工学・社会システムにおける種々の応用においては、通常関与する問題毎にグループ間の決定権は異なる。また定量的な評価に定性的・感覚的判断を加えて人間固有の総合的な評価が必要となるような状況も少なくないと考えられる。そこで本年度の研究においては、 1.上述の前提条件を緩和してより現実的な解決手順について考察を加えた。即ち、(a)については各グループの決定権の影響力を重み係数として表すことで、また(b)については評価項目の識別を通じた段階化の手順を適用することによって、大筋では先の定式化を踏襲しながらも、新しい解決手順を与えた。 2.帰着して定式化される組み合せ最適化問題を効果的に解くために、遺伝アルゴリズム(Generic Algorithm;GA)の導入を新たに試み、その具体的な実現化について検討を行った。 3.前年度にも取り上げた放射性廃棄物管理システムの運用計画問題を具体的応用例とした。安全性の評価には、リスク指標として定量化可能な部分に加え定性的判断も必要であるとして、問題設定を拡張して考察を行った。解決手順全般の有効性に加えて、GAの導入に伴う対話的解法としての実用面からの妥当性についても数値実験を通じて検証を行った。
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