2003 Fiscal Year Annual Research Report
3次元磁性フォトニック結晶の形成と線形・非線形光学特性
Project/Area Number |
03F00042
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
井上 光輝 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BARYSHEV Alexander 豊橋技術科学大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 磁性フォトニック結晶 / 光学 / フェライト / 3次元 / オパール / TGG / SiO_2 / ガーネット |
Research Abstract |
平成15年度には、SiO_2球の表面にフェライトをメッキしてから3次元構造を形成する方法,さらにオパール構造テンプレートの内部に磁性体を充填する方法を用いて磁性フォトニック結晶の作製を試み,それらの光学測定を行なった. SiO_2球表面へのフェライト・メッキでは,鉄溶液として2価と3価の塩化鉄FeCl_2およびFeCl_3を用いた.2価と3価の鉄の割合,アンモニアによるpH値,溶液の濃度を変えて,最適なメッキ条件を探索した.pH=8以上では,2価と3価の鉄の濃度比10〜30%において,グレインの大きさが40nm程の針状構造が生成し,濃度比30〜100%では粒界の大きさが20nmの粒状構造が生成し,200〜400%ではグレインの大きさが15nm程の島状構造が生じた. 塩化鉄溶液をオパール構造テンプレートの内部に浸透させ,テンプレート内部でフェライトを生成して逆構造の3次元磁性フォトニック結晶の作製を試みた.ここでは,2価と3価の塩化鉄の濃度比100%において,アンモニアによってpH値を制御する方法を用いた.その結果,フェライト充填後もフォトニックバンドギャップが存在し,そして800nm付近で高い透過率を示すことがわかった.また,フォトニックバンドギャップで,ファラデー回転角に変化が生じることも明らかになった. 同様の作成方法で,オパール構造テンプレートの内部に硝酸BI,Y,Feを浸透させ,750℃で20分の熱処理をすることで,内部に磁性体BI:YIGを充填させた磁性フォトニック結晶を作製した.また,硝酸Tb,Gaを用いて,950℃において20分熱処理することで,常磁性体であるTbGaO(TGG)から成る磁性フォトニック結晶を作製した.可視光領域において,高い透過率と大きなフォトニックバンドギャップを示すことが明らかになった.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] A.Baryshev, T.Kodama, K.Nishimura, H.Uchida, M.Inoue: "Magneto-optical properties of three-dimensional magnetophotonic crystals"IEEE Trans.Magn. 印刷中. (2004)
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[Publications] A.Baryshev, T.Kodama, K.Nishimura, H.Uchida, M.Inoue: "Three-dimensional magnetophotonic crystals based on artificial opals"J.Appl.Phys.. 印刷中. (2004)