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2003 Fiscal Year Annual Research Report

間接的方法を用いた、「ドラマ」がもつ心理臨床学的意味に関する研究

Research Project

Project/Area Number 03J04478
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

岡本 直子  京都大学, 大学院・教育学研究科, 特別研究員(PD) (50389615)

Keywords「ドラマ」 / 表現 / MAPS / 心理療法 / 芸術療法 / 「ドラマ性」 / プレイフルネス / カタルシス
Research Abstract

本研究では,人間の内的世界の表現を動きのある劇的なもの,すなわち「ドラマ」としてとらえた。そして,「ドラマ」を法則定立的,個性記述的側面から検討することにより,心理療法におけるクライエントの表現が生じるメカニズムと意味を把握する手掛かりを得ることを目的とした。
「ドラマ」をとらえる手続きとして,Shneidman(1947)が開発したMake a Picture Story (MAPS)のミニチュアの舞台と人形を用いた表現を被験者に行ってもらった。まず,調査に基づいた基礎的研究を行い,「ドラマ」という現象やその生起するメカニズムを主に数量的にとらえること,そして「ドラマ」の背後に存在する人間の内的世界を探求することを試みた。次に,心理療法に近い枠組みに則り,「ドラマ」と振り返り面接からなる調査を縦断的な形で実施し,数量的には測り得ない「ドラマ」のメカニズムや「ドラマ」を表現する意味について個性記述的検討を行った。調査は毎週1回同曜日の同じ時間に設定し,各被験者につき10回の調査を行った。
これらの基礎・調査的研究と事例的研究から得られた示唆をもとに,「ドラマ」の背後には人間のダイナミックな心性,すなわち「ドラマ性」の存在が推察できること,「ドラマ性」と「ドラマ」は絶えず刺激し合い影響を与え合っていることが推察された。また,「ドラマ」のメカニズムやその意味探求のモデルとして本研究で採用したミニチュアの舞台と人形による表現が,カタルシスやプレイフルネスを賦活する機能などの治療的機能などを有することが推察された。そしてこのようなミニチュアの舞台と人形を用いた表現を心理療法場面で活用することを今後の展望として据えた。

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Published: 2005-04-18   Modified: 2013-10-30  

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