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2004 Fiscal Year Annual Research Report

全光学的に生成したアルカリ原子のボース凝縮体における量子渦ダイナミクス

Research Project

Project/Area Number 03J05491
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

小林 淳  京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC1)

Keywordsレーザー冷却 / ボース凝縮 / 量子渦 / ルビジウム原子 / ラマン遷移 / CO_2レーザー
Research Abstract

本研究は大きく分けて3つの段階からなる。まず第1段階はCO2レーザーを使った全光学的レーザー冷却法により、ルビジウム原子のボース凝縮体(BEC)を生成することである。第2段階としては生成したBECにラゲールガウスビームを用いて誘導ラマン遷移をさせることによってBECに角運動量を与え、量子渦を生成することである。そして第3段階としてBECをCO_2レーザーの光格子中に導入しそこに量子渦を生成することである。ここでの量子渦のダイナミクスを観測することにより量子コンピューターへの応用の可能性を追求する。
昨年度までに、CO_2レーザーを使った全光学的手法により、BECを生成することに成功している。今年度はまず、CO_2レーザーを1台から2台に増やすことでパワーを2倍にするなどの実験装置の改良を行い、昨年度以上にBECを安定して生成できるようにした。
次に、第2段階の誘導ラマン遷移を行なう実験を行った。その方法は原子の超微細構造エネルギーにより分裂した状態間に、このエネルギー分の周波数差をつけた2本のレーザー光を入射して、誘導ラマン遷移させるという方法である。このラマン遷移用の光源として、2台の半導体レーザーと電気光学素子(EOM)を用いたインジェクションロックシステムを構築した。またこれを使い実際にBECをラマン遷移させることに成功した。今後は、ラゲールガウスビームを用いてラマン遷移をさせることによって量子渦を生成する。さらに、第3段階で必要となるCO_2レーザーの光格子へBECを導入する実験を行い成功している。
また、全光学的に生成したBECの特徴であるスピン自由度を生かした実験として、2光子光会合による冷却分子の生成を行った。これによりこれまでにない物理系であるスピン自由度を持った冷却分子を生成した。
また、これらの成果を日本物理学会等において発表した。

URL: 

Published: 2006-07-12   Modified: 2016-04-21  

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