2003 Fiscal Year Annual Research Report
造血幹細胞の運命決定に関与する因子の同定及び機能解析
Project/Area Number |
03J11787
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平澤 竜太郎 東京大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 造血幹細胞 / Endomucin / シグナルシークエンストラップ |
Research Abstract |
FACSと複数種の蛍光抗体を用いてマウス骨髄より造血幹細胞(CD34-,c-kit+,Sca-1+,Lin-)をソーティングし、mRNAからcDNAライブラリーを作製した。今回作製したライブラリーを用いてシグナルシークエンストラップ(SST)法を行い、シグナルシークエンスを持った膜タンパク及び分泌タンパクをスクリーニングしたところ、新規のc-type lectin他、造血幹細胞特異的に発現.している解析候補遺伝子を複数クローニングできた。今回クローニングした新規のc-type lectinについてRT-PCRを行い各血液細胞での発現を確認したところ、分化マーカーを発現した細胞には発現が認められず、造血幹細胞を含む未分化な分画にのみ特異的に発現が確認された。さらにnorthern blottingを行って組織毎の発現を確認したところ、Placenta及びLungに強い発現が認められたことからく造血幹細胞以外では血管内皮細胞にも発現をしているのではないかと考えている。今後は造血幹細胞におけるこの分子の機能解析を中心に、抗体の作製なども行う予定である。 また、マウス(129sv)のファージゲノムライブラリーから、マウス造血幹細胞に特異的に発現が見られる膜型タンパクEndomucinめ発現制御領域を含むゲノムDNA約20kbpをクローニングした。Endomucinの発現制御下にマーカータンパクをノックインしたジーンターゲッティングマウスを作製するために、このゲノムDNAを用いてEndomucinの1st Exon上の開始コドン付近に蛍光タンパクVenusを導入したジーンターゲッティングベクターを作製した。現在、ES細胞を用いてジーンターゲッティングを行いES細胞のスクリーニングを行っている。
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