2003 Fiscal Year Annual Research Report
フランスの対アフリカ政策-その改革と政治社会意識-
Project/Area Number |
03J53091
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
加茂 省三 慶應義塾大学, 大学院・法学研究科後期博士課程, 特別研究員(DC2)
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Keywords | 外交 / 政治社会意識 / フランス:アフリカ / 政治学 / 国際政治学 |
Research Abstract |
研究実施計画に従って、2月に渡仏して調査を行った(旅費は科研費とは別途に調達)。研究実施計画にある(1)人脈の再構築および文献資料の整理に関しては、渡仏の際に、イルシャド・ラザリ氏(フランス外務省員)、フランソワ・ゴルム氏(フランス開発庁(AFD)主任研究員)ロラン・マルシャル氏(フランス国際関係研究センター(CERI)研究員)、アントワーヌ・グラゼール氏(Lettre du Continent誌編集長)、クロード・ヴォティエ氏(元フランス通信社(AFP)論説委員主幹)と面会した。右政府関係者、有識者およびジャーナリストはフランスでフランス・アフリカ関係に関する代表的な権威と評価を得ている人物たちである。先方たちは特別研究員としての今回の訪問を歓迎し、今後のコンタクト継続を了承したことから、人脈の再構築という点で大変有意義な結果を得た。また、別記雑誌論文(フランス語)のドラフト原稿を先方に手交したところ、先方たちは右雑誌論文を大変有用である旨述べた。(2)聞き取り調査の実施と資料収集に関しては、フランスで面会した上記関係者にインタビュー形式で質問を行った。彼らの回答は大変興味深く、詳細は平成15年度特別研究員報告書を参照いただきたいが、概要を述べると、ラザリ氏からは政策担当者の立場からフランスの対アフリカ政策の現状およびその方向性に関し視座を得た。ゴルム氏からは、対アフリカ政策の英仏比較という視座を得た。マルシャル氏からは、フランスの対アフリカ政策をフランス外交全般およびフランスの国内状況という大きな枠組みでの視座を得た。グラゼール氏からは、フランスの対アフリカ政策が依然としてアフリカ国民からの視点を欠いているとの有益な指摘があった。ヴォティエ氏は、フランス・アフリカ関係に長く携わったキャリアから冷静で客観的な見方を述べた。以上の回答結果は、パソコンで整理しており、その管理には十分気をつけたい。また、渡仏時には日本で手に入らない文献資料を購入できたことも今後の研究実施にとって大変有意義であった。
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