1993 Fiscal Year Annual Research Report
アフリカ大陸におけるホットスポット火山活動の地球物理学的研究
Project/Area Number |
04041018
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
浜口 博之 東北大学, 理学部, 教授 (20004385)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MAVONGA T. ザイール自然科学研究所, 研究員
AKUMBI M. ザイール自然科学研究所, 研究員
KAVOTHA S.K. ザイール自然科学研究所, 研究員
LUKAYA N. ザイール自然科学研究所, 研究員
WAFULA M. ザイール自然科学研究所, 研究員
ZANA N. ザイール自然科学研究所, 部長
西村 太志 東北大学, 理学部, 助手 (40222187)
三浦 哲 東北大学, 理学部, 助手 (70181849)
森田 裕一 東北大学, 理学部, 助手 (30220073)
笠原 稔 北海道大学, 理学部, 助教授 (40001846)
石井 紘 東京大学, 地震研究所, 教授 (30004386)
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Keywords | 東アフリカ地溝帯 / 火山活動 / ホットスポット / 噴火活動 / 地球内部構造 / 地震 / コア / アフリカ |
Research Abstract |
1。アフリカ大陸にホットスポット火山が集中する原因を地球内部マントルの不均質性のパターンから考察し、ホットスポットをグローバルな視点から位置づけを行った。さらに、地球中心核(コア)とマントルの熱的結合を明らかにするためにSmKS波を解析しコア最上部の地震波速度モデルを提唱した。このモデルを基礎としてコア最上部の不均質性に次数1のパターンが存在することを示した。また、コア最上部は安定成層をなす層が厚さ数100kmで存在しコアのダイナミクスを考える上で重要な要素であることを示唆した。 2。西部地溝帯の外側でコンゴ盆地の境界付近に発生したカバロ地震(M6.4)の調査結果をまとめ、その被害状況や地震活動に伴う噴砂などの諸現象を記述した。 3。アフリカ大陸のような標準時報のない地域での地震観測実施上の最大の障害であった刻時精度の問題をGPS信号を利用した時計の開発に成功し解決した。それらをザイールで実施中の臨時観測に応用することによって高品質の地震データの取得が可能になった。 4。ニアムラギラ火山の山頂火口の噴気温度の無人観測から側噴火活動や地溝帯中軸の群発活動と噴気温度変化に密接な関係があることを明らかにし、噴気温度がマグマに作用する応力変化の指標として役立つことを示した。 5。クネネ観測点での傾斜観測からニアムラギラ側噴火に伴う地殻変動を検出し噴火機構を明らかにした。さらに、この変動は山頂火口の噴気温度変化と強い正の相関がある事をあきらかにした。 本年度は日本人研究者が同火山で直接的な調査・観測はできなかったが、ザイールの研究分担者の協力を得て有意義が成果を挙げることができた。しかし、ザイールやその隣国の社会情勢が好転する見込みは当面薄いので現地研究分担者の日本への招へいに努めると共に観測の無人化・委託化を進め長期的な調査の基礎を築くべく計画を再構築する必要がある。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 浜口博之: "アフリカ大陸のホットスポット火山活動" 学術月報. 46. 438-443 (1993)
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[Publications] S.Tanaka and H.Hamaguchi: "Travel times and velocities in the Outer Core based on the global observations of SmKS seismic phases" Tohoku Geophysical Journal. 34. 55-87 (1993)
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[Publications] S.Tanaka and H.Hamaguchi: "Velocities and chemical stratification in the outermost Core" Journal Geomag.Geoelectr.45. 1287-1301 (1993)
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[Publications] S.Tanaka and H.Hamaguchi: "Degree one hetero geneity at the top of the Earth's core,revealed by SmKS Travel times" “Dynamics of Earth's Deep Interior and Earth Rotation"Geophy.Monograph.A.G.U. 12. 127-134 (1993)
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[Publications] N.ZANA,H.Hamaguchi,M.Wafula and N.Lukaya: "The Kabalo Earthquake in Zairc on Sept.11.1992:Field Observatims and damages" Bull.Sois.Soc.Amer.84 (予定). (1994)
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[Publications] 森田裕一,西村太志: "GPS受信機板を用いた地震観測用高精度時計の製作" 地震,第2輯. 46. 67-74 (1993)