1992 Fiscal Year Annual Research Report
ロサンゼルス在住日系人・白人の生活習慣とがん罹患に関する研究
Project/Area Number |
04042012
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
清水 弘之 岐阜大学, 医学部, 教授 (90073139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LESLIE Berns 南カリフォルニア大学, 医学部, 助教授
RONALD Ross 南カリフォルニア大学, 医学部, 教授
BRIAN E Hend 南カリフォルニア大学, ノリスがんセンター, 所長
伊藤 宜則 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (50087665)
兜 真徳 国立環境研究所, 都市環境影響評価研究チーム, 総合研究官 (00113481)
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Keywords | 日系米人 / 白人 / 生活習慣 / 栄養 / がん / 脂肪 / β-カロチン / カルシウム |
Research Abstract |
ロサンゼルス郡運転免許証所有者名簿から無作為に抽出したロサンゼルス在住40歳以上の日系人男女各50名、同白人男女50名を対象に、郵送、自記式の調査票を用いて、食生活を中心とした生活習慣調査を実施中である。調査票記入不備欄は、後日保健婦が訪問して補充質問を行い、できる限り補完することにしている。合わせて静脈血を採取し、血清分離後-80℃で凍血保存し、一括してドライアイス梱包の上、日本へ空輸してもらう予定である。 現在のところ、調査票の回収および血液採取が遅れており、まだ標本が日本に到着していない、標本が到着次第解析を始め、来年度中には研究を終了する予定である。 以下に、調査票作成・改良のために行った予備調査の結果の一部を示し、本年度のまとめとする。 日系女子(JF)を1.00としたときの、白人女子(WF)、日系男子(JM)、白人男子(WM)の摂取総カロリーは、それぞれ0.99、1.17、1.23であった。また、総カロリー中に脂肪の占める割合は、JF=1.00のとき、WF=1.09、JM=1.00、WM=1.13、飽和脂肪の割合は、JF=1.00のとき、WF=1.22、JM=1.11、WM=1.33であった。総カロリー中の炭水加物の割合は、JF=1.00のとき、WF=0.94、JM=1.00、WM=0.92であった。β-カロチンの摂取量は、JF=1.00のとき、WF=1.00、JM=0.84、WM=0.92と相対的に男子で低く、カルシウムの摂取量はJF=1.00のとき、WF=1.27、JM=0.99、WM=1.41と相対的に日系人で低かった。食品別集計で、日系人の摂取量が特に低かったのは、チーズ、牛乳であった。
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[Publications] Ross,R.K.: "5-alpha-reductase activity and risk of prostate cancer among Japanese and US white and black males" Lancet. 339. 887-889 (1992)
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[Publications] 兜 真徳: "日本人女子における血清エストラジオール(E2)と乳癌リスク:とくに閉経後E2レベルとその後の乳癌発症との関連について" 医学のあゆみ. 162. 938 (1992)
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[Publications] 伊藤 宜則: "健常成人の末梢リンパ球サグセット百分率と血清カロテノイドレベルとの関連性" 医学と生物学. 124. 149-152 (1992)