1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04044029
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
赤池 紀生 東北大学, 医学部, 教授 (30040182)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徳富 直史 熊本大学, 医学部, 講師 (30227582)
鍋倉 純一 東北大学, 医学部, 助手 (50237583)
河 和義 東北大学, 医学部, 助教授 (70125839)
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Keywords | 中枢神経細胞 / カルシウムチャネル / 薬理学的分類 / パッチクランプ法 / ニスタチン / GTP結合蛋白 / セカンドメッセンジャー / 細胞内カルシウム |
Research Abstract |
今年度の目的は以下の4点であった。1)哺乳類中枢神経細胞を単離し、各種伝達物質により動員される細胞内2次伝達物質で惹起される細胞内Ca動態の検討、更に細胞内遊離Caで活性化されるイオンチャネルの生理・薬理的特性の検討を行う。2)Ca電流の従来の分類である高および低閾値Ca電流を再検討し中枢神経細胞特有のCa電流分類を行う。3)GTP結合蛋白による各種Ca電流に対する修飾機構の解明。4)各種Ca電流の脳内分布及び発生における発現様式の解明。結果:1)海馬CA1錐体細胞において、アセチルコリン、セロトニン、および興奮性アミノ酸が各々のレセプターを活性化を介し細胞内イノシトール3リン酸の動員、細胞内Ca store siteからの細胞内へのCa放出、Ca/calmoduline依存性プロテインキナーゼの活性を経て、Kチャネルの開閉を制御することが判明した。また、同種類のレセプターであってもそれによって活性化される細胞内伝達機構に脳内部位差が存在する事もわかった。2)kineticsによる末梢神経のCa電流分類法は哺乳類中枢神経細胞では不適切であることが判明したので薬物による新分類を試みた。その結果、延髄孤束核神経細胞においてω-conotoxin感受性、dihydrophne感受性、両薬物への非感受性からCaチャネルをL,NとP型に分類できた。T型は独立したものとして分離できた。3)海馬、大脳皮質、黒質の細胞においてアセチルコリン、セロトニン、ノルアドレナリンは百日咳毒素感受性GTP結合蛋白を介してCa電流を抑制する事を見いだした。今後、2)で分類されたCa電流のうち神経伝達物質で抑制されるCa電流成分のタイプ分け、GTP結合蛋白を含めた抑制機構の検討を行う。4)Ca電流の分類および神経細胞上における各種Ca電流の占める比率の脳内部位差を検討するため黒質および大脳皮質神経細胞において2)と同様の手法を用い研究を進めている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] UENO,S.ISHIBASHI,H.& AKAIKE,N.: "Pirforated-patch method reveals extracellular ATP-induced K^+ comductance in dissociated rat nucleus solitarii neurons." Brain Rescarch. 597. 176-179 (1992)
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[Publications] WAKAMORI,M.,HIDAKA,H.& AKAIKE,N.: "Hyperpolarizing muscarinic responses of freshly dissociated rat hippocampal CA1 neurones." Journal of Fhysiology. (1993)
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[Publications] YAKUSHIJI,T.,SHIRASAKI,T.,MUNAKATA,M.,HIRATA,A.& AKAIKE,N.: "Differential properties of type I and type II benzodiazepine receptors in mammalian CNS neuronis" British Journal of Pharmacology.
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[Publications] UNEYAMA,H.,HARATA,N.& AKAIKE,N.: "Caffeine and related compounds block inhibitory amino acid-gated CI-currents in freshly dissociated rat hippocampal neurones." British Jounal of Pharmacology.