1993 Fiscal Year Annual Research Report
タイの輸出園芸植物、とくにランの総合的管理に関する共同研究
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04045038
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
矢野 宏二 山口大学, 農学部, 教授 (90038208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KOSOL Charer カセサート大, 農学部, 助教授
PIMPUN Somma カセサート大, 農学部, 研究員
WIWAT Suasaー カセサート大, 農学部, 準教授
CHITRAPAN Pi カセサート大, 農学部, 準教授
BANPOT Napom カセサート大, 農学部, 準教授
SOMSAK Vangn カセサート大, 農学部, 助教授
宇都宮 宏 山口大学, 農学部, 講師 (10035115)
濱崎 詔三郎 山口大学, 農学部, 講師 (10035107)
進藤 晴夫 山口大学, 農学部, 教授 (10091191)
田中 秀平 山口大学, 農学部, 助教授 (50116729)
加古 舜治 山口大学, 農学部, 教授 (00023408)
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Keywords | タイ / ラン / 栽培品種 / 組織培養 / 病害 / 害虫 / 総合的管理 |
Research Abstract |
平成5年8月に日本側がタイに行き、カセサート大学側と共同でタイ南部ハジャイ地区、バンコックを中心とした中央部、チェンマイなど北部のほか、ナコンパトムとナコンサワンにおいて野外調査を実施し、下記の成果を得た。 1.栽培品種・管理 平成4年度に設置した実験園におけるVandaの成長調査の結果、葉数では日本の温室における成長と大差はなかった。 2.病害 昨年の調査に加え、ウイルス病の発生状況をCyMVとORSVの抗血清を用いた迅速免疫ろ紙検定法により調査を行った結果、CyMVはArachnis,Arachnostylis,Arides×Ascocenda,Ascocenda,Calanthe,Cattleya,Cymbidiella,Cymbidium,Dendrobium,Mokara,Oncidium,Renanthera,Phalaenopsis,Rhynchostylis,Vanda,Vascostylisの16属で、ORSVはArachnis,Cattleya,Oncidium,Vandaの4属でそれぞれ検出された。 ORSVは無病徴株からもウイルスが検出される事例があった。また、ウイルス病の感染株率はCattleyaで園により20〜80%、Oncidiumでは100%の園も見出された。 3.昆虫・ダニ 平成5年度の調査終了時までに採集したラン害虫ないし加害種と考えられる昆虫は7目30科に達した。寄生・捕食種、花粉媒介種その他園内で採集された昆虫は11目31科であった。ダニはランヒメハダニの発生が多く、テングダニ科の2種も採集された。 4.研究交流 タイ側研究者2名を平成5年11月に招へいし、山口大学にて現地調査結果の検討を行ったほか、夫々の研究分野別に日本の当該分野の研究教育の現状を見た上、知見の習得を行った。さらに、西日本のラン栽培施設を訪問し、日本での栽培品種と管理の実状を調査した。
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[Publications] 矢野宏二・濱崎詔三郎: "タイのラン栽培施設における害虫の発生状況" 応動昆中国支会報. 35. (1994)
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[Publications] Tanaka,S.,H.Nishii,M.Kameya-Iwaki,and P.Sommartya: "Occurrence and distribution of viral diseases on orchids investigated by the rapid immno-filter paper assay in Thailand." Plant Disease. 78. (1994)
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[Publications] Yano,K.,S.Ehara,S,Hamasaki,K.Charernsom and B.Napompeth: "Mites collected from orchid plants in Thailand." Chugoku Kontyu. 8. (1994)