1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04151021
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
井川 洋二 東京医科歯科大学, 医学部・生化学, 教授 (40085618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八木 健 理化学研究所ライフサイエンス筑波研究センター, 分子腫瘍学, 研究員
中辻 憲夫 国立遺伝学研究所遺伝実験生物保存研究センター, 教授
野田 哲生 癌研究会癌研究所, 細胞生物部, 部長 (10183550)
高橋 直樹 名古屋大学, 理学部・分子生物学, 助教授 (30179501)
権藤 洋一 東海大学, 医学部・DNA生物学, 助手 (40225678)
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Keywords | 相同組換え研究技術 / 新しいES細胞系 / p53遺伝子欠損マウス / 二段階相同組換え法 / 点変異p53遺伝子の導入 / 変更APC遺伝子導入マウス / 始原生殖細胞の体外培養法 / Fyn欠損マウス |
Research Abstract |
本班の研究は、相同組換え研究技術開発の面とこれら技術を駆使して、ES細胞でがん化に関連する遺伝子に欠損を導入し、そのES細胞由来のマウスを得て、遺伝子の機能をマウス個体レベルで研究する面とがある。 井川はC57BL/6 ×CBAのF_1胚由来のES細胞系(TT2)を用いて、Neor遺伝子とヂフテリア毒素A遺伝子による二重選択法を確立し、高い相同組換え率(5%程度)を得、8細胞期の正常胚に10個ほど注入し、同操作ES細胞由来のマウスを確率高く作出し、種々の遺伝子を欠損させたマウスを得た。p53遺伝子欠損マウスでは、ある操作ESクローン由来のマウスは生後3か月程度でほぼ100%リンパ腫を発症させ、同マウス由来の細胞系が上皮細胞系を含め容易に樹立されることを観察した。権藤は、勝木らの協力により二段階相同組換えを用いた新しい遺伝子置換法を確立した。第一段階にはNeor遺伝子とHSV-tK遺伝子を用いNeo耐性GANC感受性操作ES細胞を選択し、第二段階ではlac Z遺伝子と置換する遺伝子を並べて導入して相同組換え体をGANC抵抗性で選択する。この方法で、点変異導入p53遺伝子の導入を試みた。高橋は、Hox3.5,3.6遺伝子のES細胞組換え体を得た。若杉はMCC遺伝子を変異させたESクローンを数個得た。城石は、野生マウスWm7染色体と近交系由来の染色体の間で相同染色体間組換えを起こしたMHC領域内組換え系統を作成し、可視突然変異を確認した上で、それらからES細胞系13株を樹立した。野田はマウスゲノム型APC遺伝子を単離して変異を入れ、ES細胞での相同組換えを利用して、変異APC遺伝子を持つマウスを得た。中辻は、8日マウス胚からの始原生殖細胞の体外培養法を改良し、6日間増殖・維持した。八木は、ES細胞における相同組換えでFyn欠損マウスを得、神経系形成(特にCA3領域)異常、哺乳行動異常を観察した。
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