1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04202133
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
宮本 博司 徳島大学, 医学部, 教授 (50088514)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 益弘 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10018046)
谷本 能文 広島大学, 理学部, 助教授 (10110743)
吉川 勲 長崎大学, 医・原研遺伝, 助教授 (80039528)
東 照正 大阪大学, 医療技術短大, 助教授 (80116087)
上野 照剛 九州大学, 工学部, 教授 (00037988)
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Keywords | イオン流 / 電磁場 / 磁気刺激 / 大脳 / 細胞増殖 / 膜運送 / 磁場配向 / ビラジカル |
Research Abstract |
本研究班は広領域に亘る分野の8名により、学際的研究を実施した。本年度は最終年度として、年度内の研究成果を中心に、過去の成果を含め、研究者別に成果を列記すると、(1)生体関連物質分子の電子・原子移動に対する磁場の影響とその応用:生体内光化学反応に関係する物質の磁場効果について、メチレン鎖両端間光反応に伴う分子内反応から生成されるエキサイプレックスは鎖数8以上の時、磁場効果があった。(2)超強磁場の生体構成物質への効果:分子の持つ反磁性体帯磁率の異方性Δχが大きくなることが磁場配向を生じる原因であることを確かめ、超高感度の反磁性体帯磁率測定装置を開発した。(3)超強磁場の赤血球・血小板への影響:正常赤血球は0.5Tから磁場に平行に配向し始め、4-5Tで完成する。一方、血小板は3Tで磁場と平行な方向に完全に配列する。また、固定した赤血球は磁場に垂直に配向する。(4)培養細胞のイオン膜輸送と増殖に対する磁場の効果:ヒト培養細胞を200-60T^2/mの勾配をもつ傾斜磁場に暴露した時、ヒト培養細胞を6-8月間、0.25Tの均一静磁場に暴露した時、共に細胞の増殖及びDNA合成には磁場効果はなかった。ヒト培養細胞を0.07Tと1.8Tの間を3秒間隔で変動させたの間欠磁場に2時間暴露させるとウワバイン感受性kイオンの取り込みが阻害されることを見つけた。また、この阻害は部分的に回復する。(5)キイロショウジョウバエの突然変異検出系による超強磁場の遺伝的影響:染色体と遺伝子のレベルで、アルキル化剤との相互作用を含めて、8T超強磁場の影響を検討した。眼色スポット出現の頻度はアルキル化剤で増加したが、8Tで8時間の磁場暴露では有意の差は認めなかった。(6)諸生理機能に及ぼす磁場の効果とその評価法:ヒト大脳皮質運動や脊髄根を8の字形逆直コイルでパルス磁気刺激し、効果を判定する方法を開発した。(7)神経・筋への磁場の効果:心筋巣激に好適なコイルの組合せによって心室と心房を別々に刺激する方法を考案し、これを磁気徐細動に応用した。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] H.Yamahuchi,H.Miyamoto,et al.: "Effects of Time-Varying Electromagnetic Fields on K^+(Rb^+) Fluxes and Surface Change of hela Cells" Japanese Journal of Physiology. 42. 929-943 (1992)
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[Publications] K.Sato,H,Miyamoto,et al.: "Growth of human cultured cells exposed to a non-homogeneous static magnetic field generated by Sm-Co magnets" Biochimica et Biophysica Acta. 1136. 231-238 (1992)
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[Publications] S.Ueno,et al.: "Safety Problems of dB/dt Associated with Echo Planar imaging" Annals New York Academy Sciences. 649. 369-371 (1992)
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[Publications] A.Yamagishi,T.Higashi,et al.: "Diamagnetic orientation of blood cells in high magnetic field" Physica B. 177. 523-526 (1992)
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[Publications] Y.Tanimoto.et al.: "Mechanims of the Magnetic Field Efficts on the Decay Rate of Chain-Linked Biradicals" Journal of Physical Chemistry. 96. 9844-9846 (1992)
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[Publications] M.Yamaguchi,et al.: "Heart Stimulation by Time-Varying Magnetic Fields" Jpn.J.Appl.Phys.31. 2310-2316 (1992)
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[Publications] 宮本 博司,山口 久雄: "環境と健康 電磁場の健康影響評価 電磁場の生体影響" HBJ出版局, 197-217 (1992)