1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04202226
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田門 肇 京都大学, 工学部, 助教授 (30111933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡崎 守男 京都大学, 工学部, 教授 (90025916)
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Keywords | 電子付着反応 / 大気汚染物質の除去 / 負イオン / コロナ放電 / 沈着 / 硫黄化合物 / 酸素 / 反応副生成物 |
Research Abstract |
1,コロナ放電反応器による硫黄化合物の除去 コロナ放電によって生成した負イオンのアノード(正電極)での沈着を利用した気体除去装置によって,窒素一酸素混合気体中に微量存在する硫化メ長ル((CH_3)_2S),メチルメルカプタン(CH_3SH),硫化水素(H_2S),硫化カルボニル(CPS),二硫化炭素(CS_2),二酸化硫黄(SO_2)の除去率を測定した。硫化水素,二酸化硫黄,硫化メチル,メチルメルカプタンの除去において,酸素の存在により除去率は窒素中より格段に向上した。二硫化炭素の除去の場合、酸素共存下での除去率が窒素中より大きくなったが,酸素濃度とともに除去率が若干低下する結果が得られた。硫化カルボニルの除去においては,酸素濃度の最適値が存在することが判明した。酸素は硫黄化合物の除去に多様な影響を与えるが,これらの影響は硫黄化合物と酸素の負イオンの反応を考慮すれば説明可能である。 2.酸素存在下での硫黄化合物の除去における反応副生成物の検討 窒素からの硫黄化合物の除去の場合,反応副生成物は検出されないかまたは検出されてもトレース量であった。酸素共存下での硫黄化合物の除去に関しては,FPDガスクロとガスマスを併用して検討を加えた。二酸化硫黄,硫化メチル,硫化カルボニルの除去の場合,反応副生成物は検出されなかった。他方,メチルメルカプタンでは,二酸化硫黄と量的に無視小の硫化水素が生成し,二硫化炭素の除去においては,硫化カルボニルと二酸化硫黄が生成した。なお,放電電流を1mA以上にすれば、これらの副生成物は無視できることが判った。放電電流が高い場合,生成した副生成物も負イオンとなってアノードでの沈着によって除去されると考えられる。
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