1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04203104
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
茅 陽一 東京大学, 工学部, 教授 (20010704)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朴 炳植 大阪大学, 工学部, 助教授 (10029332)
安西 晟 鳥取大学, 工学部, 教授 (50025904)
堀 善夫 千葉大学, 工学部, 教授 (20114324)
福谷 征史郎 京都大学, 工学部, 教授 (40026208)
小宮山 宏 東京大学, 工学部, 教授 (80011188)
|
Keywords | 二酸化炭素対策技術 / 抑制燃焼 / CO_2分離回収 / HYOROCAQB / CO_2深海貯留 / 太陽光発電 / CO_2電解還元 / CO_2回収発電システム |
Research Abstract |
1)スス生成によるCO_2の抑制燃焼法 1550K以上ではメタン中の炭素の50%以上をススとして回収できた。2)CO_2の回収技術 煙道ガスからの湿式吸収として物理吸収法と減圧放散法を組合せた装置系でCO_2除去率は70%を超えた。CO_2分離膜素材では選択透過化90のポリアクロニトリル誘導体膜を開発した。メタノール燃料の酸素燃焼方式のCO_2回収複合発電システムの構成を検討し、十分高い発電効率が達成出来ることを明らかにした。3)CO_2の炭化水素系エネルギーへの変換 生成物分布を左右する因子を明らかにし、さらにアルコールがアルデヒドを経由して生成することも示した。4)CO_2の固定技術 太陽エネルギーをバイオマスとして利用するハイドロカーブ法の水素化・熱分解炭素生成工程の改良プロセスを設計し、全体の経済評価を行った結果、経済的成立には約4万円/トンCO_2のクレジットを必要とする。サンゴ礁の光合成と石灰化を定量的に検討した結果、光合成が卓越しており、サンゴ礁がCO_2吸収源となる可能性を示した。16港での生物生産量の測定を実施したが、室内実験で得られた最高値の約1割の高い生産量が観測され、魚介類が摂取可能なプランクトン生産の有効性が明確になった。5)CO_2深海処理技術の基礎的検討 諸方法を比較検討し、日本近海では技術的に深海投入システムが最も実現性が高く、そのコストは現時点では2-4万円/トンC程度である深海投入模擬実験の結果、純水中に投入したCO_2は生成したハイドレートにより封入され、水とCO_2の接触時間及び面積が主影響因子であった。CO_2-水系及び人工海水系についてCO_2ハイドレートの相平衡関係などの熱力学的物性値の測定や生成・分解反応速度に測定を行った。6)CO_2対策技術の総合的検討 省エネ・燃料転換及び排出CO_2の回収処理の諸方策の導入過程を世界エネルギーモデルを構築して評価した。煙道ガスから回収したCO_2の廃ガス田や陸の深層地下水での貯留の導入可能性が明確となった。
|
Research Products
(20 results)
-
[Publications] 茅 陽一他: "CO_2問題対策技術の包括的可能性評価ーエネルギーモデルによるシナリオ分析ー" 第9回エネルギーシステム・経済コンファレンス講演論文集. 245-250 (1993)
-
[Publications] 安西 晟他: "湿式吸収法による排ガスからのCO_2分離回収…物理吸収・減圧放散装置系の操作特性…" エネルギー・資源. 14. 56-61 (1993)
-
[Publications] 安西 晟他: "湿式吸収法による排ガスからのCO_2分離回収…物理吸収・減圧放散装置系の実用化可能性の検討…" 第9回エネルギーシステム・経済コンファレンス講演論文集. 331-334 (1993)
-
[Publications] Y.Hori他: "Infrared Spectroscopic Observation of Adsorbed CO Intermediately Formedin the Electrochemical Reduction of of CO_2 at a Nichel E;ectrpde" Bull.Chem.Soc.Japan. 65. 3008-3010 (1992)
-
[Publications] Yoichi Kaya etc: "Assessment of Technologies for Roducing CO_2 Emission" Proc IPCC/EIS-IIASA International Warlcshop on Enorgy-Related. 45 (1992)
-
[Publications] K.Yamada他: "Evaluation of Hydrocarb Process for CO_2 Removal" Proceedings of the 1st lntl.Conf.on CO,Removal. 437-442 (1992)
-
[Publications] 加藤 喜久雄: "海洋生物生産のよる大気CO_2のエネルギー化の意味" 第9回エネルギーシステム・経済コンファレンス講演論文集. 455-458 (1993)
-
[Publications] 稲葉 敦,山田 興一,小宮山 宏他: "太陽光発電システムのエネルギー評価" 化工論文集 特集号. 19. (1993)
-
[Publications] 藤谷 義,小宮山 宏: "CO_2分離プロセスのエネルギー効率から見た比較研究" 化工論文集 特集号. 19. (1993)
-
[Publications] 福谷 征史郎他: "スス生成による二酸化炭素抑制燃焼法(II)空気添加によるスス生成促進" 燃料協会誌. 71. 856-861 (1992)
-
[Publications] 大垣 一成他: "CO_2日本海溝貯蔵とGASHTDRATEの利用" エネルギー・資源. 13. 69-77 (1992)
-
[Publications] 大垣 一成,井上 義朗: "CO_2海底貯蔵とHYDRATE層形成モデルのシミュレーション" ケミカル・エンジニヤリング. 37. 55-61 (1992)
-
[Publications] 田中 彰一他: "気液平衡装置を用いた二酸化炭素の海洋投入の模擬実験" 第9回エネルギーシステム経済コンファレンス予稿集. 361-364 (1993)
-
[Publications] 田中 彰一他: "CO_2ハイドレード生成過程における影響因子の検討" 石油技術協会第58回定時総会講演要旨集. (1993)
-
[Publications] 朴 炳植,鈴木 胖: "CO_2回収メタノール火力発電システムの特性" エネルギー・資源. 14. 73-77 (1993)
-
[Publications] 朴 炳植,鈴木 胖: "飽和蒸気を作動流体として利用するCO_2回収無公害効率火力発電システム" 電学論B. 113. (1993)
-
[Publications] 朴 炳植,鈴木 胖: "CO_2回収無公害地域冷暖房用コジュネレーションシステムの構成と特性" 電学論B. 112. 523-530 (1992)
-
[Publications] 山田 興一他: "バイオマス.化石燃料コプロセッシングによるメタノール.炭素の合成法" 第9回エネルギーシステム・経済コンファレンス講演論文集. 451-454 (1993)
-
[Publications] K.Yamada他: "Electrical Conductivity of A Pure C Single Crystal" Appl.Phys.Lett.61. 2162-2163 (1992)
-
[Publications] K.Yamada: "Possibility of Reducing CO_2 Emissions from Alumina and Aluminum Industries" Light metals. 61-65 (1993)