1992 Fiscal Year Annual Research Report
地下岩体の現位置通水特性の高精度計測評価法に関する研究
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04203204
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
林 一夫 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (30111256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 高敏 東北大学, 流体科学研究所, 助手 (00184664)
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Keywords | 地熱開発 / 逸水 / フローインピーダンス / トランスミッシビティ / 現位置計測 / 透水率 / 比貯留係数 / 圧力依存性 |
Research Abstract |
平成2年度では,従来圧力パルス試験のネックとなっていた圧送水の遷流の問題及び加圧系コンプライアンスの問題の2つの問題を解決した。平成3年度では,微細き裂の選択方位により生じる異方性の問題を解決した。計画の最終段階に当たる平成4年度では,圧力依存性の検討を行うことのできる方法を開発した。この方法は,基本的には,加圧区間水圧を一定に保ったときの,還流流量の応答を見るものである。まず,試験坑井の加圧区間に所要の一定圧力を負荷し保持したときの熱交換層内の流れを解析し,このときにパッカーエレメントを越えて試験坑井内に還流してくる水量の経時変化と通水特性との相関を定量的に明らかにした。次に,この相関を基準にして,フィールド計測データから,現位置通水特性を評価するための方法を開発した。具体的には,以下の手順で行う。ストラドルパッカーシステムを,ボアホールの所定深度にセットし,加圧区間を所要の設定圧に一定に保って加圧し,ボアホール内への還流流量の経時変化を計測する。これを保数時間軸に対しプロットし,時間が十分経過した部分で得られる直線部の傾きと,この直線部を還流流量が零となる所へ外挿したときの時刻を求める。設定圧に対する通水特性は,この傾きと時刻から,本研究で得た算定式を用いて求めることができる。この手順による現位置計測及び評価を,加圧区間水圧の設定値を種々変化させて実施することにより,通水特性の貯留層圧依存性を把握することができる。前述の算定式には,ストラドルパッカーシステムの加圧区間長さ,パッカーエレメント長さ及びボアホール半径の諸寸法によって決まる係数が入っているが,本研究では,この係数の寸法依存性に関するデータも明らかにしており,従って,本方法はパッカーシステムの寸法によらず用いることができる。また,本方法では,加圧系内の水圧の経時変化はないので,コンプライアンスの影響を受けない。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Hayashi,T.Ando,K.Kanbe,T.Ito,H.Abe: "A Method for Measuring In-Situ Hydraulic Properties of Anisotropic Formations at Depth" Geothermal Resources Council Transaction. 16. 487-492 (1992)
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[Publications] 林 一夫: "地下岩体の現位置通水特性の高精度計測評価法に関する研究" 能動型地熱抽出システムに関するシンポジウム論文集. 35-40 (1991)