1992 Fiscal Year Annual Research Report
均一球形ポリマー微粒子の新しい合成技術とその応用に関する研究
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04205128
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
熊倉 稔 西東京科学大学, 理工学部, 教授 (70234515)
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Keywords | 均一球形ポリマー微粒子 / 放射線重合 / 親水性 / 共重合 / 臨床診断試薬 |
Research Abstract |
本研究は放射線重合を利用した親水性の均一球形ポリマー微粒子の新しい合成技術に関するもである。本合成法では、放射線沈澱重合によりモノマーを有機溶媒にとかした溶液に放射線を照射するのみでポリマー微粒子を合成することができた。本研究ではモノマーとして、ジュチレングリコールジメタクリレート(2G)、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)、メタクリル酸(MAC)を用い、有機溶媒としてエチルプロピオネートを用いた。モノマー濃度は5%、照射はγ線によって、10kGy/hrの線量率で、25℃で行った。 粒子径に対する親水性モノマー(HEA)濃度の効果の実験では、HEA-2G系の共重合において、粒子径はHEAモノマー濃度の増加につれて小さくなることがわかった。疎水性モノマー(2G)と親水性モノマーとの混合の共重合において、HEMA-2G系では、HEMAモノマーの増加につれて粒子径は著しく小さくなり、にし組成teでの粒子径は0.3μmであった。また、MAC-2Gでは、MACモノマー濃度によってほとんど変化せず、これはHEA-2G系の場合と同様であった。なお、2Gモノマー単独系の粒子径は0.76μmであった。親水性モノマーの親水性度をパラメーターとして、実験した結果、モノマーの親水性度の増大につれて、粒子径は増大することがわかった。本方法によって得らる粒子の粒度分布はシャープであり、均一であることがわかった。また、合成された粒子の表面は水酸基、カルボシキル基などの官能基をもっているため、生物活性物質を結合させて、医学分野において臨床診断試薬として応用できることがわかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] M.Kumakura,Y.Yoshida,M.Asano,H.Yamanaka: "Rakiation processing for priparation of fine shaped biomedical naterials" Radiat.Phys.Chem. 39. 577-581 (1992)
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[Publications] 熊倉 稔(大村豊明編): "ドイオ電磁工学とその応用" フジキクノシステム, 17 (1992)