1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04206208
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Organization for Medical Research |
Principal Investigator |
酒泉 満 東京都臨床医学総合研究所, 実験動物研究部門, 研究員 (40175360)
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Keywords | メダカ / 近交系 / 性染色体 / レトロポゾン / 性連関遺伝子 / コンジェニック系統 / 反復配列 / ランダムゲノムライブラリー |
Research Abstract |
野生メダカの遺伝子を近交系メダカに導入し、メダカのゲノム解析に応用する試みとして、本年度は性染色体連関DNAマーカーの探索を行った。材料として用いた系統は、南日本集団由来の近交系Hd-rRと北日本集団由来のHNIである。3年前にHd-rRを遺伝行背景にHN1由来のY染色体を導入したコンジェニック系統の作成を開始し、本年戻し交配10世代が得られた。 近交系HO5のランダムゲノムライブラリー(0.5-2kb)を作成し、これらをプローブとしてサザン分析を行ったところほとんどの単一コピーDNAでHd-rRとHNIとの間で多型がみられた。Yコンジェニック系統を用いてこれらの中から性に連関したクローンを探索し、pHO5-5とpHO5-110の2つのクローンを得た。 pHO5-5(約1.8kb)はメダカ属内で共通に保存されているユニーク配列で、これをプローブとすると製限酵素Bg1II、DraIでHd-rRの雌雄を、HindIIIでHNIの雌雄を判別できた。この結果は、近交系のX、Y染色体の間で塩基配列の差があることを示し、形態的に未分化な魚類の性染色体の進的位置という観点から興味深い。 pHO5-110(498bp)はメダカ属の両腕型染色体グループ内でのみ保存されている中頻度反復配列で、A1a-tRNA様配列を含んでいた。そのレトロポゾン様構造とメダカ属魚類の系統解析との関連で興味深い配列である。 今後こうした方法で性に連関したDNAマーカーの探索を行うことによってメダカの性染色体の同定や構造の解析、さらに性決定機構の解明に役立つことが期待される。また遺伝的路離の離れた近交系の組合せによりDNAナーカー用いたメダカのゲノム解析が進むことが期待される。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Sakaizumi M.: "Electrophoretic studies of Meiotic segregation in inter- and intraspecific hybrids among East Asian species of the genus Oryzias(Pices: Oryziatidae)" J. Exp. Zool.264. 85-92 (1992)
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[Publications] Hamaguchi S.: "Sexually differentiated mechanisms of sterility in interspecifichybrids between Oryzias latipes and O. curvinotus." J. Exp. Zool.263. 323-329 (1992)
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[Publications] Kurita J.: "Probuction of trigenomic allotriploid medaka Oryzias latipes sinensis-curvinotus-celebensis." Nippon Suisan Gakkaishi. 58. 6851-6855 (1992)
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[Publications] Kurita J.: "Productionof amphidiploid medaka Oryzias 2 latipes sinensis-2 curvinotus by gyno-genesis with retention of the second polar body." Nippon Suisan Gakkaishi. 59. 373 (1993)
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[Publications] Sakaizumi M.: "Unreduced diploid eggs produced by interspecific hybrids between Oryzias latipes and O. curvinotus." J. Exp. Zool.
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[Publications] 今井 喜美子: "ミトコンドリアDNAからみたメダカの系統" 千葉大海洋センター年報. 12. 69-74 (1992)