1992 Fiscal Year Annual Research Report
中国都市環境の改善および環境科学技術発展促進の研究ー四川省成都市を中心としたケーススタディー
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04210125
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山田 辰雄 慶應義塾大学, 法学部, 教授 (50051488)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 明由 東海大学, 教養学部, 助手 (60222874)
橋本 芳一 慶應大学, 理工学部, 教授 (80051100)
下郷 太郎 慶應大学, 理工学部, 教授 (30051147)
高橋 路子 北里研究所病院, 循環器内科, 医長 (80124254)
香川 順 東京女子医科大学, 衛生学・公衆衛生学, 教授 (90055955)
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Keywords | 四川省成都市 / 産業生産技術の比較 / 疫学調査 / 環境保全 / 大気汚染測定 / 大気汚染の他都市との比較 / 室内汚染測定 |
Research Abstract |
成都市の環境を把握するために、まず、基礎的データの収集を行った。 1)環境汚染の経済的検討を行うための基礎資料を得るために、成都市政府の環境保護局の援助を得て、産業連関表をはじめとする生産関係のデータを入手し、現在、更にその充実を図りつつある。 2)成都市の住民の健康状態を調査するために現地に置けるアンケートを行い、男女各年齢層の者から健康に関する詳細な聴取を行った。このために、工業地区、商業地区および対照地区の小学校を中心として、児童、父兄および家族に加えて更に高年齢層の住民を含めた約2万人の人達の調査を行った。回収率は100%、データの有効率は96.4%であった。これらのデータは大部分がすでに処理され、一部分は現在処理中である。これらのデータは、空気質の調査結果と対照して解析されるはずである。 3)大気調査は、成都市のみならず東アジア全般の大気汚染状況を比較するために、北京、成都、包頭、蘭州、烏魯木斉の5地点の大気試料を定期的に捕集して分析を行い、分析を行った。分析項目および分析方法は国設大気測定網のものに準じ、更に改善を行った。その結果、成都市の大気質を中国各都市のものと比較することができ、また、国際的な比較も可能となった。 4)室内空気の調査は、使用燃料、家の構造、家族構成ならびに生活時間などの配慮の下に16家族について行われた。調査項目は硫黄酸化物、窒素酸化物、ニコチンなどで、冬期および夏期の比較も行った。その結果、大気との間にかなりの質的な差異があることが分かった。 5)大気汚染を制御するための社会的手段として法的規制を行うことについて検討中であるが、現地住民の習慣、感情をも含めた総合的な検討が必要であるばかりではなく、政治的な配慮も必要であるので、現在、成都市の市民生活および工業活動に精通した人達との交流を通して、現地の事情を慎重に考慮した対策を検討中である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 吉岡 完治,池田 理由ほか: "環境分析用産業連関表の応用ー生産活動に伴うCO_2の排出量とその要因ー" イノベーション&I-Oテクニーク. 3(4). 31-47 (1992)
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[Publications] 関根 嘉香,橋本 芳一ほか: "中国成都市の都市大気エアロゾル成分の定期観測" 資源環境対策. 28(7). 619-623 (1992)
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[Publications] Y.Sekine,Y.Hashimoto et al.: "Characterization of Atmospheric Aerosol Components at Beijing,China" 大気汚染学会誌. 27(5). 237-245 (1992)
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[Publications] Y.Hashimoto,Y.Sekine et al.: "Atmospheric Aluminum from Human Activities" Atmospheric Environment. 26B(3). 295-300 (1992)
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[Publications] 関根 嘉香,橋本 芳一ほか: "環日本海域における大気中微小粒子の化学質量収支ー冬季松江市における事例研究ー" エアロゾル研究. 7(4). 325-332 (1992)
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[Publications] 論説資料保存会: "中国関係論説資料30、31、32号 第4分冊上下" (株)北辰社, (1990)