1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04211110
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊藤 誠 東京大学, 経済学部, 教授 (10012121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横川 信治 武蔵大学, 経済学部, 教授 (20174849)
須藤 修 東京大学, 社会情報研究所, 助教授 (10179286)
小幡 道昭 東京大学, 経済学部, 教授 (10152555)
野口 真 文教大学, 国際学部, 助教授 (80146125)
高橋 洋児 静岡大学, 法経短期大学部, 教授 (40022313)
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Keywords | 情報技術 / 資本主義 / 産業構造 |
Research Abstract |
本年度は各研究分担者が自分の研究課題を深めてゆくことを主眼に、研究をおこなってきた。主たるテーマは、「EDI推進にみる高度情報化のポテンシャル」「高度情報化と金構造」「日本資本主義の現代的特質と情報化」「情報化の経済動学:革新・分配・成長の機動変化とシステム転換」「情報化と生産過程における組織と技術」「ネオ・シュンペータリアン長期波動論の枠組みと情報技術の位置づけ」「情報化と金融制度」「情報の価値理論」「自動車組み立てにおけるFA化の現状」などであった。 月例の研究会において、1名ないし2名の研究成果を報告し、それを巡って討議をおこなうことで、研究の成果が有機的な関連を保つことができるようにこころがけた。そしてこうした議事結果はできるだけ、その後の研究のなかに取り込めるよう、議事記録の整理をおこなうようにに努めた。そのために、本研究グループのメンバーがコンピュータネットワーク(unixをベースとしたinternet)上に共有ファイル参照システムを構築し、それを通じて常時研究成果を参照しコメントを附すことができる態勢の準備に着手した。 このような本研究班内部における研究の充実と連携と同時に、本群全体としてその研究の社会的な意義を問い、その再点検を進める観点から、昨年10月の第4群の合同シンポジュウムに取り組んだ。ここでは、夏期に集中的な準備研究の合宿を設定し充分を準備をおこなったうえで、長期的な観点からする資本主義経済の変容にとって情報通信技術の発展がもつ意義を多角的に検討し、本班がもつ独自の観点をできるだけ明確にする方向で2日にわたる討論に臨んだ。
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Research Products
(19 results)
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[Publications] MAKOTO ITOH: "'The Japanese Model of Post-Fordism'" Pathways to Industrialization and Regional Develop-ment. 116-134 (1992)
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[Publications] MAKOTO ITOH: "'Japanese in a New Word Order'" Socialist Register. 197-211 (1992)
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[Publications] 伊藤 誠: "ポストフォーディズムと日本資本主義" 『日本型企業社会の構造』. 96-140 (1992)
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[Publications] 伊藤 誠: "誰のための技術開発か" 『月刊フォーラム』. 9. 89-92 (1992)
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[Publications] 伊藤 誠: "日本資本主義の現代的特質" 『月刊フォーラム』. 12. 21-30 (1992)
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[Publications] 伊藤 誠: "高度情報化の逆説的インパクト" 『経済評論』. 3. 16-25 (1993)
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[Publications] 野口 真: "『レギュラシオン・アプローチ』:成長と危機の理論として活かす道は" 『アフター・フォーディズムと日本』(いいだもも・山田鋭夫編). 350-61 (1992)
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[Publications] 野口 真: "ME革命と資本主義の行方" 1991年度科学研究貴重領域研究「情報化社会と人間」第4群第2班報告書. 9-14 (1992)
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[Publications] 小幡 道昭: "コンピュータと労働" 『経済学論集』(東京大学). 58-3. 27-51 (1992)
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[Publications] 小幡 道昭: "市場と情報ーマルクス経済理論の立場からー" 『経済評論』. 4. (1993)
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[Publications] 須藤 修: "資本主義における技術発展ー技能生産の復活は可能か?" 『市場システムの理論ー市場と非市場』(山口重克編). (1992)
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[Publications] 須藤 修: "経済構造の変動とネットワークの進化" 『マス・メディアと情報化の現代』(桂敬一ほか編). (1993)
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[Publications] 須藤 修,中村 陽一: "経済活動のネットワーク化と地域社会のネットワーク化" 『マスコミュニケーション研究』. 42. (1993)
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[Publications] 須藤 修: "研究開所は日本企業の組織" 『知識社会の主力産業と国際競争力』(産業研究所編). (1993)
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[Publications] 須藤 修: "複合的情報ネットワークの構築" 『21世紀の島根委員会報告書』(島根県庁企画振興部). (1993)
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[Publications] 須藤 修: "三つの資本主義と高度情報化" 『社会情報研究所創設記念論文集』(東京大学社会情報研究所編). (1993)
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[Publications] 横川 信治: "有効需要の純粋理論ー野口真氏の批判に答えてー" 『武蔵大学論集』. 40-2/3. 1-25 (1993)
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[Publications] 伊藤 誠: "『現代の社会主義』" 講談社文庫, 264 (1992)
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[Publications] 須藤 修: "『社会科学の方法第5巻分岐する経済学』(共編著)" 岩波書店, (1993)