戦後日本政治形成の主体

1993 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 04213102
• Research Institution: Asia University
• Principal Investigator: 伊藤 隆 亜細亜大学, 日本文化研究所, 教授 (30011323)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 季武 嘉也 創価大学, 文学部, 助教授 (40179099) ; 山室 建徳 帝京大学, 理工学部, 専任講師 (80158261) ; 佐々木 隆 聖心女子大学, 文学部, 助教授 (60143525) ; 有馬 学 九州大学, 文学部, 教授 (80108612) ; 塩崎 弘明 純心女子短期大学, 英米文化科, 教授 (90123835)
• Keywords: 戦後政治 / 総選挙 / 日本社会党 / 日本共同党 / 戦後保守党

Research Abstract

1.聞き取り調査 元民社党代議士和田一仁、元社会党副委員長山本幸一両氏に聞き取り調査を行い、その筆耕を作成して他の研究者の閲覧にも供した。これらによって、第二次大戦直後の具体的な政治的状況の概要を知ることができた。
2.出張調査 山室、季武は福井・石川・富山各県、及び北海道に出張し、昭和20年代に代議士に当選した人物及び遺族から聞き取り調査を行い、同時に所蔵されている資料の複写等を行った。塩崎は戦後の日本共同党関係者からの聞き取り調査の為、宮崎県・鹿児島県、及び広島県に出張した。これらにより、当時の雰囲気を理解ことができまた地域的な特性の一端を見ることができた。さらに資料の保存にも若干ながら貢献した。
3.文献収集 昨年に引き続き衆議院委員会議事録、およびGHQ文書中追放解除訴願関係資料の他、酒井三郎日記・古沢磯次郎文書・山本勝市日記(それぞれ遺族所蔵)等の資料の複写を行い、戦後政治家の伝記類を収集した。また、戦前・戦中・戦後の代議士及び総選挙に関するデータベースを作成し、各研究分担者の研究の基礎的データとして活用した。
共同研究 平成五年十一月に大磯における全体研究会に参加したほか、六年三月に九州にて研究会を開き、各自の研究の中間報告を行った。
総括 本年度は二年目であり、具体的な論文等はまだ無いが、我々が対象としている時期の政治家の資料は未だ多くが未発掘状態にあることを痛感した。我々はその収集の過程で、戦前・戦中と戦後の人的関係における連続、意識の上でのかなりの部分的での連続を確認することができた。来年度には、それをまとめて、具体的な成果としてまとめる予定である。

Research Products

• [Publications] 伊藤隆: "山川出版社" 昭和期の政治[続]. 468 (1993)
• [Publications] 伊藤隆(編): "山川出版社" 日本近代史の再構築. 411 (1993)
• [Publications] 伊藤隆(共編): "中央公論社" 石射猪太郎日記. 810 (1993)