1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04219101
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮本 衛市 北海道大学, 工学部, 教授 (00001173)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 紀彦 九州大学, 工学部, 助教授 (00182775)
溝口 文雄 東京理科大学, 理工学部, 教授 (50084463)
前野 年紀 東京工業大学, 総合情報処理センター, 助教授 (00062670)
宇津宮 孝一 大分大学, 工学部, 教授 (70037878)
荒木 啓二郎 九州大学, 工学部, 助教授 (40117057)
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Keywords | 分散開発環境 / 分散プログラミング / 共同作業 / 支援ツール / ネットワーク管理 / 作業レベルプラニング / 協調分散モデル / グループウェア |
Research Abstract |
本研究課題がソフトウェアの分散開発環境の研究であげた研究成果を、以下に列挙する。 1.メッセージの集合で定義されるプロトコルでオブジェクトの型付けをし、プロトコルに基づくメッセージの送受機構でオブジェクトの仕様を定義した。さらに、分散オブジェクト群を管理する機構と、それに基づく分散プログラミングに対する方法論の提案を行なった。 2.企業における大規模ソフトウェアの分散開発における実態を調査分析し、共同作業において直接処理対象となるデータと、人間同士の円滑なコミュニケーションを成り立たせるための付随情報とを、それぞれ明確にすべきであることを指摘した。 3.ソフトウェア分散開発過程を分析し、各段階での支援機能を考察し、実験的な環境で試用して評価した。そして、実際の環境に適用する場合の課題を検討し、ソフトウェア分散開発を支援する適切なモデルとそのシステムの提示を試みた。 4.FDDIで高速接続されたサーバ計算機群とXウィンドウ端末を提案・導入し、運用環境作成とシステム評価を行なった。オートマウント機能によって、ファイル参照要求を分散することができ、資源を有効利用すると同時に障害にも強いシステムを構成できた。 5.作業レベルプラニングにおける記号レベルおよび幾何レベルの記述を統一行に扱うため、制約論理プログラミングの宣言性、モジュール性に着目して、できるだけ制御部を変更しないで、ユーザの宣言する制約を充足させるような計算機構を設計した。 6.同種の個体からなる均質な集団における作業の分担とそれに必要な負荷分散および情報分散、目的を同じくするが異種の個体からなる不均質な集団における協調と互いの負荷軽減、利害の対立する集団における調停と契約などに関する枠組の構築を行なった。
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Research Products
(17 results)
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[Publications] 原田 康徳: "多言語分散環境のための型機構" コンピュータソフトウェア. 9-2. 63-74 (1992)
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[Publications] 原田 康徳: "開放型のための協調計算に基づく名前付けモデル" コンピュータソフトウェア. 9-3. 36-49 (1992)
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[Publications] 渡辺 慎哉: "分散オブジェクトにおける到着順序に関するメッセージ群の構造化" コンピュータソフトウェア. 9-4. 19-35 (1992)
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[Publications] 何 克清: "ソフトウェアプロセスの基本制御構造" 情報処理学会論文誌. 33-11. 1414-1422 (1992)
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[Publications] 宮本 衛市: "オブジェクトのモジュール化による複合オブジェクトの生成" 電子情報通信学会技術研究報告. 92-251. 21-30 (1992)
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[Publications] 荒木 啓二郎: "対人的コミュニケーショの観点から見た通信メディアの特質に関する考察" 情報処理学会マルチメディア通信と分散処理研究会. 92-DPS-55. 17-24 (1992)
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[Publications] Yuri Masuda: "Roles of Communication Media in Distributed Software Development Environment" Proc.of Int'l Joint Workshop on computer Communications. 237-244 (1992)
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[Publications] Hiroshi Maruyama: "Support Tool and Strategy for Thpe Error correction with Polymorphic Types" Proc.of COMPSAC 92. 287-293 (1992)
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[Publications] 増田 百合: "通隔会議におけるコミュニケーションメディアの役割" 情報処理学会マルチメディア通信と分散処理ワークショップ論文集. 1-1. 17-23 (1993)
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[Publications] K.Korida: "Real-time Communication Facilities for a Group Programming Environment" Proc.of 7th JWCC. 163-170 (1992)
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[Publications] 宇津宮 孝一: "既存テキストエディタを用いたグループエディタの実現" 情報処理学会論文集. 33-9. 1172-1176 (1992)
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[Publications] O.Anan: "Design of a Group Computing Platform in Widely Distributed Environments" Proc.of 7th JWCC. 155-162 (1992)
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[Publications] S.Soejima: "Gung-Ho:A Testbed for Prototyping Distributed Cooperative Intelligent Robots" Proc.of ICS'92. 784-789 (1992)
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[Publications] 吉田 紀彦: "オブジェクト指向を越えるものー大規模並列分散システム開発のためにー" コンピュータ科学(秀潤社). 2-4. 300-305 (1992)
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[Publications] 吉田 紀彦: "群知能ソフトウェア" 計測自動制御学会誌計測と制御. 31-11. 1143-1148 (1992)
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[Publications] 吉田 紀彦: "協調計算モデルCellulaへの委譲機構の導入と状況依存行動への応用" 計測自動制御学会第4回自律分散システムシンポジウム. 197-200 (1993)
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[Publications] Norihiko Yoshida: "A Modeling Framework for Group Behaviors and Its Application to Cooperative Problem Solving" Proc.of Int'l Symp.on Autonomous Decentralized Systems. (1993)