1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04220215
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡畑 恵雄 東京工業大学, 生命理工学部, 教授 (80038017)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 智典 東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (00162454)
|
Keywords | 水晶発振子 / 精密分子認識 / 脂質膜 / レセプター |
Research Abstract |
研究目的 本研究の目的は、脂質二分子膜を被覆した水晶発振子をデバイスに用いて、細胞膜から脂質膜へのたんぱく分子の移動過程ならびに、移動したたんぱく分子上で起こる分子認識を振動数変化から定量し、細胞表層での精密認識を具体化し、定量的に評価することにある。 研究成果 1)Arg-Gly-Asp基を親水頭部にもつ脂質を合成し、直径9mm,ATカットの水晶発振子の電極上にキャスト法あるいはLangmuir-Biodgtt(LB)法を用いて固定化した。細胞接着因子(IIb/IIIaたんぱく)、フィブリロネクチンなどのArg-Gly-Asp脂質膜への選択的移動過程を振動数変化から追跡したところ,IIb/IIIaたんぱくやフィブリノーゲンはArg-Gly-Asp基に特異的に結合することがわかった。 2)マクロファージ等の免疫担当細胞の表面にはマンノース認識レセプターが存在することに着目して、マンノース基を親水部にもつ脂質分子を合成し、水晶発振子上に固定して、細胞膜から糖認識反応に基づくたんぱくの移動や細胞そのものの脂質膜上への固定化を行なった。 3)シグナル脂質の組成やドメインサイズをLangmuir-Blodgett膜を用いて変化させたときのたんぱく分子の吸着量の変化を定量することができた。 4)二分子膜上の固定化したフィブリロネクチンやマクロファージ細胞に各々のシグナル低分子を外側から加えたときの振動数の経時変化からシグナル分子の結合量を求め、レセプターたんぱくの種類や存在量、活性などの情報を得ることができた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Y.Okahata,Y.Matsunobu,K.Igiro,M.Mukai,A.Murakami: "Hybredization of Nucleic Acids immobilized on Quartg-Crystal Microbalance" J.Am.Chem.Soc.,. 114. 8299-8300 (1992)
-
[Publications] Y.Okahata,H.Ebato: "Detection of Bioctive Compounds by using a Lipid-coated QCM" Trends in Analytical Chemistry. 11. 344-354 (1992)