1992 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃波計測を目的とした超高速スパーク光源の開発とその応用計測
Project/Area Number |
04222218
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Research Institution | Anan National College of Technology |
Principal Investigator |
宮城 勢治 阿南工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (90018010)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊丹 伸 阿南工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助手 (60212982)
武知 英夫 阿南工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (70076850)
森川 鋭一 阿南工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50043972)
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Keywords | スパーク光源 / 衝撃波 / 可視化 / 高速流体 / カラーシュリーレン法 |
Research Abstract |
本研究の目標は気体、液体、固体中の衝撃波の観測、水中衝撃波のフォーカッシング現象の観測など従来の計測の概念を上回る高速現象の光学的可視化に応用する、ナノ秒台のパルス幅を持ち実用的な高輝度超高速スパーク光源を開発すること、および実際に光源を衝撃波計側に応用してその有効性を確かめ、衝撃波現象の解明に貢献することである。 まず、昨年度開発されたナノスパーク4000にXeガスを封入した場合の放電・発光特性、分光特性を詳しく調査した。その結果、パルス幅はガス圧力増加につれ増大し、 300〜900nsであって、ナノスパーク4000(大人)の約10倍となる。発光強度は同程度であるので、結局発光エネルギーはナノスパーク4000(大気)の約10倍となることが分かった。また分光測定により紫外から赤外までの連続光を発しており、白色光といて充分使えることも分かった。 カラーフィルターおよびプリズムによるカラーシュリーレン法はナイフエッジにおける光の回折により像の質が極端に悪くなる。そこでCordsが考案した"Dissection technique"に本光源を応用した。しかし、この方法では本質的に大量の光がシステムの中で失われる。そこでXeガスを封入したナノスパーク4000を使用することにより、ASA400カラーフィルムに超音速過膨張噴流中の衝撃波現象が鮮明に撮影された。このときの発光パルス幅は約600nsでありナノ秒台ではないが十分短く、衝撃波現象のカラー可視化に威力を発揮する。これらの結果は第20回国際高速度写真会議で報告された。またヘリウム、フロンガスなど空気と密度の異なる気体を空気中に噴射した状態あるいはこれら噴流と壁または超音速空気噴流との衝撃現象などが鮮明にカラー可視化されることも分かった。 最後にファンクションジェネレーターのバースト機能を使用し、任意時間間隔で2台のナノスパークを発光させることに成功した。この方法を用いて衝撃波の時間的形状変化をシュリーレンまたはシャドウブラフ法で観測するシステムを構築し、衝撃波を写真撮影することに現在鋭意努力している。
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[Publications] 宮城 勢治: "カラーシュリーレン法ための短パルス・スパーク光源の開発" 平成4年度衝撃波シンポジウム講演論文集(仙台). 451-454 (1993)
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[Publications] S. Miyashiro: "Short Duration Spark Source for Colour Schlieren Method" Proc. Intern. Congress on High Speed Photography and Photonics,SPIE(カナダ,ビクトリア市). 1801. (1993)