1992 Fiscal Year Annual Research Report
金属超格子を作る新しい試みのその場電子顕微鏡法による研究
Project/Area Number |
04224208
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
八木 克道 東京工業大学, 理学部, 教授 (90016072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
箕田 弘喜 東京工業大学, 理学部, 助手 (20240757)
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Keywords | 金属超格子 / その場観察 / サーファクタント / Ag / Py成長 / 表面再構成 |
Research Abstract |
昨年度に引続き、透過電子顕微鏡法によって金属の超格子作成におけるsurfactant mediated epitaxyの可能性を検討した。昨年度はPbを用いたが、今年度はBiを用いて、Au-Agの超格子作成を試みた。 まず、Au(111)結晶をMoS_2上に作成し、表面再構成構造(22x√3を観察する。次にBiを単原子層吸着させると、再構成表面構造は消失した。次に再びAuを蒸着しても、再構成表面は形成されなかった。Au粒子の間に1次核成長した粒子には再構成表面構造が観察されたので、Au蒸着中にBiは常に表面最上層に偏析していることが推定された。 一方、Agをはじめに蒸着して(111)表面を持つ試料を作成し、次にBiを単原子層蒸着して後Auを蒸着した。AuはAg上で、数原子層の厚みのアイランドを作りながら成長することは知られている。しかし、Biで覆った表面ではステップ成長が観察された。またAuを数元素層以上蒸寛しても、表面再構成構造は観察されなかった。このことは、上述したように、Biは常にAu最外層表面に偏析して再び示している。一上その上に、Agを成長させ、さらにAuを成長させても、表面再構成構造が現れない点は共通していた。このことは、Agの蒸着の際もBiが偏析することを意味している。Agの蒸着の際にBiが表面偏析することはFOMのグループによっても報告されており、われわれの結果もそれを支持している。 以上の結果から、Biをsurfactantとして用いることによって、Ag/Au人工超格子は原子層レベルで界面が制御出来る可能を示すことが出来た。Ag、Auは格子定数も殆ど同じであるので、不一致転位の問題も少ないと考えられる。
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[Publications] K.Tagi,H.Minoda,M.Shima and H.Yamahuchi: "REM Study of Surface Dynamic Processes.This Film Growth and Surface Ilectromigration" Electron Miuoscopy 1992 (Pros Sth APEM. 1. 48-51 (1992)
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[Publications] H.Minoda and K.yagi: "REM Study of Surface Dynamics. Growth of Ge in Au deposted Si(111) Survaces" Ultramiuoscopy. (1993)