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1992 Fiscal Year Annual Research Report

核酸の構造と機能研究のための新しい糖骨格をもつタクレオシドの合成

Research Project

Project/Area Number 04226201
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

大類 洋  東北大学, 農学部, 助教授 (20100050)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西田 芳弘  東北大学, 農学部, 助手 (80183896)
Keywords新概念に基づく分子設計 / 抗ウイルスヌクレオシド / 抗エイズ活性 / 4'-C-メチルヌクレオシド / 立体配座解析と生物活性
Research Abstract

抗ウイルス活性、特に抗エイズ活性を求めて、これまでに非常に多くの糖部修飾ヌクレオシドの合成研究が行なわれ、活性のあるものも見いだされて実際に治療に用いられているものもあるが、それらは二つの重大な欠点をもっている。その一つは天然のヌクレオシド類に非常に類似しているために激しい副作用を避けられないことであり、他は酸または酵素に対して不安定ですぐに活性を失ってしまうことである。申請者はこれらの欠点を克服すべく新しい概念「目的とするヌクレオシドは、(1)酸及び酵素に不安定なグリコシル結合を持たず、安定なC-N結合を持つこと、(2)核酸塩基と一級水酸基の相対立体配座は重要と考えられるから、それらは天然ヌクレオシドと似た配座を取り得るが、酵素が識別可能な程度は構造上相違点をもつこと」を提唱し、この概念に基ずいて新しいヌクレオシド類の合成を行なった(B.B.B.に投稿中)。すでにより低毒性でAZT同様の活性をもつものも見いだしている。一方、天然ヌクレオシドに構造上より似ているが、これまでに研究例の少ないC-4'メチルヌクレオシド類の合成研究も同時に行った。生理活性試験の結果リボ一体は全く活性を示さず、2'-デキオシ体は若干の抗エイズ活性を示し、2'、3'-ジデオキシ-ジデヒドロ一体は強い活性を示したが細胞毒性もかなりあった。これらの生理活性は、それぞれのヌクレオシドの立体配座の相異で説明されることをNMRで明らかにした。即ち、リボ一体、2'-デオキシ体は3'-exoをとり、リボ一体は天然ヌクレオシドの3'-endoと異なり2'-デオキシ一体は同じであり、2'3'-不飽和体はdd一体と同じであるため酵素による認識の相異が生じた為と説明される。新しい概念とそれに基ずくデザイン、合成、生理活性試験の結果をふまえて、抗ウイルス-ヌクレオシド開発の新しい道を拓いたと思われる。

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Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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