1992 Fiscal Year Annual Research Report
超高圧下アニールと圧力・温度差比例降下法によるヘテロ構造の熱不整欠陥の抑性
Project/Area Number |
04227215
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
石原 宏 東京工業大学, 精研, 教授 (60016657)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
會澤 康治 東工大, 精研, 助手 (40222450)
澤岡 昭 東工大, 工材研, 教授 (40029468)
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Keywords | ヘフロエピタキシー / シリコン / 固相成長 / 超高圧 / 熱不整 |
Research Abstract |
本年度は前年度の基礎最な知見を踏まえて、超高圧下アニールによる熱不整欠陥の抑制実験を、Ge/Si系に加えてGaAs/Si系でも試みた。圧力発生装置はピストン・シリンダ型で、圧力媒体にはアルゴンを用いている。試料には、Si(100)基板上に室温でアモルファスGeを真空蒸着したもの、およびMOCVDによりSi基板上に成長したGaAsエピタキシャル層を用いた。 まず、Ge/Si系では、圧力ー温度差比例降下法を採用した場合、アニール時の温度が一定の時には圧力の高い方が、また圧力一定の時には温度の低い方が、残留歪を小さくできることが明らかになった。これらのデータを圧力と温度差の比例常数k(P=k・ΔΤ)を用いて整理すると、様々な条件で実験したのにもかかわらず、kが大きくなるにつれ、残留歪は小さくなることが見いだされた。この結果より、より大きいk、すなわち低温・高圧でアニールすることにより、さらなる残留歪の低減を試み、Ge/Si系の残留歪が-0.03%程度まで低減できることを示した。 次にGaAs/Si系においても超高圧下でのアニールを行い、Ge/Si系と同様な結果を得た。特にGaAs/Si系では、圧力2GPa付近で残留歪がひっぱり歪から圧縮歪に変わることが見いだされ、熱不整による残留歪が0となる条件(1.8)GPa)が存植することが明らかになった。超高圧アニール後の試料の結晶性をラザフォード後方散乱、エッチピットの測定などにより評価したところ、超高圧アニールによる大きな結晶性の劣化は認められなかった。 以上により、超高圧下におけるアニールは、Ge/Si、GaAs/Siヘテロエピタキシャル構造の熱不整欠陥の抑制に有効との知見を得た。
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[Publications] H.Ishiwara: "Epitaxial growth of strain-free Ge films on Si substrates by solid phase epitaxy at ultrahigh pressure" Appl.Phys.Lett.61. 1951-1953 (1992)
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[Publications] H.Ishiwara: "Lateral solid phase epitaxy of amorphous Si films under ultrahigh pressure" Jpn.J.Appl.Phys.32. 308-311 (1993)
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[Publications] H.Ishiwara: "Solid phase recrystallization of amorphous and MBE-grown Ge films on Si substrates by annealing under ultrahigh pressure" Ext.Abstracts of 1992 Intern.Conf.on Solid Stae Devices and Materials. 671-673 (1992)
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[Publications] H.Ishiwara: "Lateral solid phase epitaxy of amorphous Si films under ultrahigh pressure" Ext.Abstracts of 1992 Intern.Conf.on Solid State Devices and Materials. 23-25 (1992)