1992 Fiscal Year Annual Research Report
オーシャンフラックスー地球圏・生物圏におけるその役割ー
Project/Area Number |
04232102
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
酒井 均 山形大学, 理学部, 教授 (00033126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平 啓介 東京大学, 海洋研究所, 教授 (50013579)
半田 暢彦 名古屋大学, 水圏科学研究所, 教授 (00022559)
小池 勲夫 東京大学, 海洋研究所, 教授 (30107453)
高橋 正征 東京大学, 理学部, 助教授 (50111357)
野崎 義行 東京大学, 海洋研究所, 教授 (70126142)
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Keywords | 海洋循環 / 地球圏 / 生物圏 / 陸源物質 / 生物粒子 / フラックス / 海底熱水活動 / セジメントトラップ |
Research Abstract |
本研究班の目的は標記重点領域研究の総括班として7つの計画研究班と23の公募班を総括し、各班の有機的な連携を保ちつつ研究目的の効果的な達成を計ることにある。本重点領域研究は次の4つの研究項目からなっている:1)アジア大陸より河川、モンスーンによって運ばれる陸源物質の性質とフラックス、2)生物粒子の生成と分解を通じ、表層生物過程が炭素その他の諸フラックスに果たす海洋循環の役割、3)海底の熱水、冷水湧出活動に特有な化学、生物過程、及び4)オーシャンフラックスの果たす海松循環の役割。本年度の主要な活動と成果は下記の通りである: 1.本領域の主要な研究手段の1つは東京大学研究船白鳳丸や海洋科学技術センターの「しんかい2000」、同「しんかい6500」等による研究航海に参加し各種の観測、試料採取を行うことである。限られた研究航海時間を有効に利用するための航海計画立案も本総括班の主要任務の1つである。本年度は白鳳丸による2航海(赤道域及び熱帯域西部太平洋)、淡青丸(東大海洋研)、おしょろ丸(北大水産)、北星丸(北大水産)による日本近海の6航海、及び上記潜水艇による8回の潜航調査が本領域研究グループによッて実施された。これらの成果の詳細については成果報告書(後出)を参照されたい。 2.平成4年7月9、10日東京大学海洋研究所に於いて本年度の研究計画シンポジウムを、平成5年1月29、30日山形市遊学館に於いて本年度の成果報告会を開催した。いずれも本研究グループ外からも多くの参加者を得て有益な議論が展開された。また平成4年12月8日には東京・霞が関ビルに於いて公開講座「海洋から地球環境を探る」を開催した。講師4人による3時間の講演会であったが100人以上の聴衆が詰めかけ海洋問題に対する一般の関心の深さを窺うことが出来た。 3.計画・公募研究班の成果をまとめた平成4年度成果報告書(175頁)を平成5年3月発行した。また研究計画、成果の広報と研究者間の相互理解を促進するため、ニュースレターを5回を発行した。
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[Publications] 酒井 均: "Stable isotopic ratios and origins of the carbonates associated with cold seepage at the Eastern Nankai Trough" Earth and4Planetary Science Letters. 109. 391-404 (1992)
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[Publications] 野崎 義行: "Shelf edge exchange of radionuclides in the East China Sea" La mare in press.
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[Publications] 半田 暢彦: "Vertical fluxes and ecological significance of organic materials during the phytoplankton bloom in Breid Bay,Antarctica" Marene Biol.112. 469-478 (1992)
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[Publications] 高橋 正征: "An experimental test of fungal parasitism on the host population size control of the planktonic diatom Asterionella formosa using mesocosms in a4natural lake." Arch.Hydrobiol.124. 293-307 (1992)
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[Publications] 小池 勲夫: "Total dissolved nitrogen in the Northern North Pacific assessed by a high-temperature combustion method." Marine Chemistry. 41. 209-214 (1993)
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[Publications] 平 啓介: "Outbreak of warm water from the Kuroshio south of Japan-A combined analysis of satellite and OMLET oceanographic data." J.Oceanogr.Soc.Japan. 47. 297-303 (1992)