1992 Fiscal Year Annual Research Report
サブミリ波におけるヘテロダイン受信機の開発と星間水蒸気探査
Project/Area Number |
04233102
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
水野 皓司 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (30005326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 啓二 九州大学, 工学部, 助教授 (80108670)
野口 卓 国立天文台, 電波天文学研究系, 助教授 (90237826)
阪井 清美 郵政省通信総合研究所, 関西支所, 室長 (00029109)
小平 眞次 木更津工業高専, 教授 (50042627)
稲谷 順司 国立天文台, 電波天文学研究系, 教授 (20134629)
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Keywords | サブミリ波 / SIS検出器 / ミリ波発振器アレイ / イメージング / 超伝導発振器 / 電磁波ビーム / スロットアンテナ |
Research Abstract |
光と電波との境界領域サブミリ波帯には、原子、分子の豊富なスペクトル線やダストの熱放射が存在し、その観測は星間物質の研究上きわめて重要である。本研究は、目標を500GHz近辺におき、その領域における電波天文学用の受信機を開発することを具体的な目標としている。 [A]SIS検出器の研究 500GHz帯SISミキサーを最も低雑音・高効率とするための最適動作条件を理論シミュレーションにより調べた。最適ソース・インピーダンスは100GHzミキサーに比べて高いことがわかった。これに基きミキサー・マウントを設計製作した。受信機局発用ガン発振器の安定化のために、マイクロ波カウンタを購入し、位相同期実験を進めている。 [B]多素子デバイスの研究 三単子素子を用いた発振器アレイの設計のために等価回路を用い、準ミリ波で理論及び発振実験の比較を行った。等価回路の妥当性を確認しミリ波帯発振器アレイの設計を行った。60GHz帯のイメージングアレイの設計製作を行い、アクティブモードのイメージングに対して基礎的デーダを得た。短ミリ波を得るための共鳴トンネル素子構造の設計を完了した。 [C]超伝導発振器の研究 サブミリ波帯のフラックスフロー型超伝導発振器の開発において、本年度はその高周波化および高出力化を目的とし、NbN/MgO/NbN接合を用いて最高周波数1.4THz、内部最大電力30uW以上の発振を確認した。また、電磁波ビームを外部へ放射させるために、整合回路およびMgO単結晶基板スロットアンテナの製作プロセス条件を求めた。
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[Publications] 上原 一浩,米倉 丈司,西村 宏,宮下 和仁,水野 皓司: "ミリ波帯イメージングアレー用光学系の設計とプラズマ計測への適用" 電子情報通信学会論文誌. J76-B-II. 28-36 (1993)
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[Publications] 上原 一浩,西村 宏,米倉 丈司,夏目 健一郎,水野 皓司: "ミリ波帯イメージングアレー用八木・宇田アンテナの最適設計" 電子情報通信学会論文誌. J75-B-II. 472-479 (1992)
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[Publications] Hirotaka Kondo,Masashige Hieda, Masatoshi Nakayama,Toshihide Tanaka,Koji Mizuno: "Millimeter and Submillimeter Wave Quasi-Optical Oscillator with Multi-Elements" IEEE Transactions On Microwave Theory and Techniques. 40. 857-863 (1992)
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[Publications] Kazuhiro Uehara,Kazuhito Miyashita,Ken-Ichiro Natsume,Kouki Hatakeyama,Koji Mizuno: "Lens-Coupled Imaging Arrays for the Millimeter-and Submillimeter-Wave Regions" IEEE Transactions On Microwave Theory and Techniques. 40. 806-811 (1992)