1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04233107
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Research Institution | Okazaki National Research Institutes |
Principal Investigator |
齊藤 修二 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 教授 (30106158)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾関 博之 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (70260031)
高野 秀路 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (00222084)
山本 智 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (80182624)
春日 隆 法政大学, 工学部, 教授 (70126027)
谷本 光敏 静岡大学, 理学部, 教授 (40207197)
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Keywords | マイクロ波分光 / サブミリ波分光 / 星間分子 / 短寿命分子 / フリーラジカル / 分子イオン |
Research Abstract |
1.高感度サブミリ波分光法の開発 前年度にひきつづき分光が可能になった400-600G〓のサブミリ波領域において、星間関連短寿命分子のサブミリ波分光をおこなった。 (1)CH_2(^3B_1)ラジカル。星間炭化水素分子の生成過程において基本となるCH_2ラジカルの、これまで未測定であった新しい回転遷移2_<12>-3_<03>を440-445G〓帯で初めて検出し、その遷移周波数を精密に決定した。 (2)SH_3^+イオン。含いおう星間分子の生成過程において重要な反応中間体と考えられているSH_3^+イオンの初めてのサブミリ波スペクトルJ=2-1,K=0,1を検出、測定した。前回測定した293G〓帯のJ=1-0の周波数と合わせて解析した結果、SH_3^+の分子定数を精密に決定する事ができた。なお、今回観測したスペクトルの周波数587G〓は我々の高感度分光法で得たサブミリ波の到達最高周波数である。 2.新しい星間分子CH_2Nの同定 今回の重点領域研究の初年度に実験室分光で検出したCH_2Nラジカルを、米国キットピーク国立天文台の13m電波望遠鏡を用いていくつかの星間分子雲について探査した結果、暗黒星雲TMC-1で同定することができた。CH_2Nは含窒素有機化合物の基本となる化合物であり、この分子のスペクトルをプローブとして用いれば、星間含窒素化合物の化学過程の解明に資すると考える。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Ozeki and S.Saito: "Laboratory Submillimeter-Wave Observation of the CH_2(^3B_1)Radical:2_<12>-3_<03> Transition at 440-445G〓" Astrophys.J.(1994)
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[Publications] S.K.Lee,H.Ozeki,and S.Saito: "Submillimeter-Wave Spectrum of the SH_3^+ Ion:J=2-1,K=0 and 1 Transitions" Chem.Phys.Letters. (1994)
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[Publications] M.Ohishi et al: "Detection of a New Interstellar Molecule,H_2CN" Astrophys.J.(1994)
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[Publications] M.Izuha,S.Yamamoto,and S.Saito: "Rotational Spectra of SiC_2 in the nu_3 Excited State" Spectrochimica Acta. (1994)
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[Publications] M.Goto and S.saito: "Submillimeter-Wave Spectra of the PH and PD Radicals in the ^3SIGMA- State" Chem.Phys.Letters. 211. 443-448 (1993)
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[Publications] S.Saito and M.Goto: "Laboratory Submillimeter-Wave Observation of the N=1-0 Transition of the ND(^3SIGMA^-)Radical" Astrophys.J.410. L53-L55 (1993)