1992 Fiscal Year Annual Research Report
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04233214
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平尾 公彦 名古屋大学, 教養部, 教授 (70093169)
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Keywords | 星間分子 / 分子軸道法 / MRMP法 |
Research Abstract |
星間分子の口的挙動は、それらのもつ電子エネルギーの原子核配置に関する関数すなわちポテンシャルエネルギー曲面によって決まる。しかしながらポテンシャルエネルギーの理論計算には現状でもなおさまざまな問題がある。本年度は基低状態,励起状態を問わず,全核配置について信頼できるポテンシャル面を比較的容易に計算できる新しい電子状態理論の開発を行った。この新しい理論,多配置メラー・プレセット(MRMP)法の基本的な孝え的は次の通りである。電子相関の本質は電子対近似にある。電子相関には大きく分けると二種類ある。一つは電子間の‘衝突'によるものであり,他の1つはエネルギーの縮退や電子やスピン結合の組み替えによるものである。独立電子対近似が適用できるのは前者のみである。質的に異なる2つの電子相関効果を同時に1つの枠組みで処理しようとしてきたのがこれまでの方法論である。質的に異なる電子相関効果には別々の処方箋を用意した方が効果的である。縮退や電子の組み替えを表現するには多配置関数が有効であることがわかっている。縮退効果や電子の組み替えを取り込んだ関数(平均場)から出発すれば,残りの電子相関エネルギーの大部分は2つの電子の‘衝突'によるものである。これは数は多いが,2次の摂動法で評価しても十分よい近似になる。MRMP法は化学的精度で分子の電子状態を記述する理論である。これまでいろいろな化学現象に適用し,理論の精度と有用性を確かめてきたが,現在までのところ結果は予想以上に良好である。思い切った簡素化にもかかわらずよい結果を与えるのは、この理論の低に流れる理論が電子相関の本質をとらえている可能性が高い,特にこの方法は従来困難であったポテンシャルエネルギー面の計算や大きな系の電子相関の計算に適している。今後MRMP法を利用して星間空間でのイオン-分子反応の理論的研究を展開する。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] H.Wasada: "Theoretical Study of the Reactions of Pentacoordinaled Trigonal-Biphramidal Compounds:PH5,PF5,PF4H,PF3H2,PF4CH3,PF3(CH3)2,P(O2C2H4)H3,P(OC3H6)H3 and POSH4-" J. Amer.Chem.Soc,. 114. 16-27 (1992)
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[Publications] K. HIRAO: "Multireference Moller-Plesset Method" Chem. Phys. Lett,. 190. 374-380 (1992)
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[Publications] K. HIRAO: "Floating Functons Satisfying the Hellmann-Feynman Theorem:Single Floating Scheme" J. Comput. Chem.13. 457-467 (1992)
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[Publications] K.HIRAO: "Analytic Derivative Theory Based no the Hellmann-Feynman Theorem" Can. J. Chem.70. 434-442 (1992)
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[Publications] K. HIRAO: "Multireference Moller-Plesset Perturbation Treatment of Potential Energy Curves of N2" Intern. J. Quantum. Chem.S26. 517-526 (1992)
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[Publications] K. HIRAO: "Multireference Moller-Plesset Perturbation Theory for High-Spin Poen Shell Systems" CHem. Phys. Letl.196. 397-403 (1992)