1992 Fiscal Year Annual Research Report
重力波検出用超高安定モード同期レーザーの開発とパルス・スクイーズト光の発生
Project/Area Number |
04234210
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
張 吉夫 大阪府立大学, 工学部, 教授 (20029846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大家 重明 攝南大学, 工学部, 助教授 (20176853)
堀中 博道 大阪府立大学, 工学部, 講師 (60137239)
山本 信行 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (40081294)
南 努 大阪府立大学, 工学部, 教授 (80081313)
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Keywords | 重力波 / モード同期 / レーザー / パルス光 / スクイーズド光 |
Research Abstract |
重力波振幅をh=10^<-21>とするとき、ショットノイズによる検出限界を拡大するために、1kwcwのパワーレベルが高い強度ならびに周波数安定度とともに要求されている。このような大出力を要求される安定度で連続的に発生し得るレーザーは現存しない。このような荷酷な要求を緩和する方策の一つとして、本研究ではスクイージングをとりあげ、そのパルス化によって、重力波検出の感度向上をはかろうとするものである。そこで、以下の事項を検討することとした (1)パルス・スクイージングによる検出感度の改善 (2)パルス化の具体的方法 (1)については、干渉計のフレーポートに注入する真空スクイーズド光のポンビングを、干渉計入力メインビームからどの程度の比率で分割するかを検討し、その最適比率について検討した。(2)については、パルス化に適常用しられるモード同期法ならびに、新たに、コヒーレンド重畳蓄積法を提案し、その実現可能性と有効性について検討した。実現可能性については、最近の高反射率ミラーの入手可能化によってはじめて検討段階となる新しい方法であり、99.9%の高反射率ミラーによってパルスピークパワーを数千倍向上できると結論される。 以上の計画に対して、今年度においては、高安定レーザーを試作することからはじめた。反対安定性を実測するため、同一レーザーを2台製作中である。当初予定のNd:YAGでは十分な結果が得られなかったため、現在より高い安定性の期待できるNd:ファイバーレーザーについて実験を進めている。さらに、コヒーレント重畳蓄積に関しては、反射率99.9%のミラーを用いた基礎的実験を開始した。 現在のところ、すべて本格的実験の準備段階にある。具体的な成果については、来年度に報告できる予定である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 大家 重明: "線形-非線形・光導波路構成における非線形表面波の伝搬" 電子・情報通信学会論文誌C-1. J75-C-I. 444-451 (1992)
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[Publications] 和田 健司: "コヒーレント相互作用の超高速光スイッチングへの応用" レーザー研究. 20. 653-661 (1992)
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[Publications] 塩田 哲郎: "散乱媒質透週光からの直進光成分の抽出" レーザー学会研究会報告(レーザー計測). RTM-93-5. 25-30 (1993)
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[Publications] 張 吉夫: "超短光パルス発生の最近の発展" 電気学会光・量子デバイス研究会資料. OQD-93-7. 61-71 (1993)