1992 Fiscal Year Annual Research Report
超臨界流体中における有機物の分子賞散係数測定とその推算法の確立
Project/Area Number |
04238208
|
Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
船造 俊孝 横浜国立大学, 工学部, 助手 (60165454)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
若尾 法昭 横浜国立大学, 工学部, 教授 (10017858)
|
Keywords | 相互拡散係数 / 超臨界流体 / トレーサー応答法 / 分子拡散係数推算式 / 六フッ化イオウ / n-ヘキサン / シクロヘキサン / n-ドデカン |
Research Abstract |
本研究結果は以下の2点からなる。 (1)相互拡散係数の測定ートレーサー応答法を用いた分子拡散係数測定装置を組立て、これを用いて超臨界SF_6とn-ヘキサン、シクロヘキサン、n-ドデカンの各液体中における溶質(ビタミンK_3、リノール酸メチルエステル、ベンゼン等)のD_<12>を測定した。 (2)各種推算式の検討ー本測定によるD_<12>と超臨界CO_2 中のD_<12>の文献値を用いて以下の推算式の有効性を検討した。 (i)RHSモデル式は、正確な溶質・溶媒の剛体球径σと溶質分子の回転による補正係数A_<12>とが未知な場合が多いことから、この式が適用できる溶質、溶媒は限られる。σの代わりにvan der Waals径を用い、A_<12>パラメーターとした決定すれば精度よく実測D_<12>を表わせることが分かった。 (ii)Dymond式は高密度液体には適用できないが、超臨界SF_6中での各溶質のD_<12>について成りたち、その係数は溶質洪点分子容で整理できた。ただその係数は溶質ー溶媒の組み合わせごとの固有の値なので、このDymond式の一般化にはさらに多くの実測D_<12>を必要とする。 (iii)Stokes-Einstein式に基づく各種実験式はいずれも推算精度が悪く、特に超臨界SF_6中のD_<12>についての誤差が大きかった。 (iv)Schmidt数による推算式はCO_2中のD_<12>だけでなくSF_6中のほとんどのD_<12>についても精度上く推算できるが、溶質のベンゼンについては誤差が大きかった。
|
Research Products
(1 results)