1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04244101
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
政池 明 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40022587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 喜三夫 高エネルギー研究所, 教授 (10011579)
松木 征史 京都大学, 化学研究所, 助教授 (50037941)
増田 康博 高エネルギー研究所, 助手 (60150009)
延与 秀人 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30213606)
今井 憲一 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70025493)
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Keywords | 弱いマトリックス・エレメント / 増幅メカニズム / パリティ非保存効果 / ペンタセン / 陽子偏極法 / 時間反転 / 減偏極 / レーザーによる偏極 |
Research Abstract |
1、本研究ではまず加速器よりのスポレーション中性子を偏極させてウラン、トリウム、インジウム、よう素アンチモン、キセノン等の原子核に当て、透過中性子及び中性子捕獲ガンマ線を精度良く測定した。これにより中性子の核によるp波共鳴吸収におけるパリティ非保存効果の増幅メカニズムを解明し、ハドロン相互作用における弱いマトリックスエレメントを決定することができた。 2、次にペンタセンをドープしたナトタレンを液体窒素にひたしてレザービームを照射し、triplet状態に励起した状態でマイクロ波によって動的偏極をおこさせる新しい陽子偏極法を開発した。これによって陽子を約30%偏極することに成功し、中性子偏極用フィルターとして用いることが可能であることを実証した。この陽子偏極法は高エネルギー反応のスピン依存性の測定にも適用できることが明かになった。 3、時間反転パラメターの測定に必要な中性子偏極度測定装置として偏極ヘリウム3フィルターを製作した。そのために、レザーによるヘリウム3の偏極を試みた。またその偏極度をNMR測定法と中性子透過法で測定し、それらを相対的に較正する方法を見出した。 4、偏極中性子と整列した原子核の反応における5ベクトルの相関を測定して時間反転の破れを探索するためにホルミウム中での低速中性子の減偏極を測定した。その結果、20eV以上の中性子では減偏極が顕著とはならないことを見出し、時間反転の破れの探索に道を開いた。
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[Publications] M.B.Johnson: "Microscopic,Model-space Apporoach to Parity Nonconservation in Compound Nuclei" Phys.Rev.C51. 999-1013 (1995)
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[Publications] P.P.J.Delheij: "The TRIPLE Spin Filter" Nucl.Inst.Meth.A336. 120-121 (1995)
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[Publications] Yi-Fen Yen: "Studies of Gamma Background in a Pulsed Epithermal Neutron Beam and the Neutron-Boron Capture in a B-loaded Hydorogenous Scinti" Proc.of the First International Workshop on Accelerator-based Neutron sources for Boron Neutron. 351-355 (1995)
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[Publications] S.J.Seestrom: "New Results from Los Alamos in the Study of Parity Violation in Neutron Resonances" Proc.of Second International Seminer on Interaction of Neutron with Nuclei(JINR,Dubna,Russia,1995). 50-53 (1995)
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[Publications] J.D.Bowman: "Parity Violation in the Compound Nucleus" Proc.of Fifth Conference on Interactions of Particle & Nuclear Physics(AIP 335,New York,1995). 532-534 (1995)
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[Publications] Yi-Fen Yen: "Study of Parity and Time-Reversal Violation in Neutron-Nucleus Interactions)" Proc.of Polarization Phenomena in Nuclear Physics(AIP339,New York,1995). 120-135 (1995)