1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04245207
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
和達 三樹 東京大学, 理学部, 教授 (60015831)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢嶋 徹 東京大学, 工学部, 助手 (40230198)
鈴木 淳史 東京大学, 教養学部, 助手 (40222062)
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Keywords | Calogero-Moser模型 / Gaudin模型 / ソリトン / 微分幾何学的方程式 / 逆散乱法 / 不均一系のソリトン / 空間曲線の運動 / Yang-Baxter関係式 |
Research Abstract |
無限可積分系に対して、物理学的発想と手法を生かし研究を行ない、次のような成果を得た。 1)長距離相互作用する粒子系とスピン系 すべての粒子が長距離力で相互する系は、量子ホール効果や高温超伝導に関連して多くの注目を集めている。この問題をソリトン理論の観点から見直した。第1に、ヤン・バクスター関係式を不均一格子に拡張して、ゴーダン模型を一般化することに成功した。第2に、量子逆散乱法の定式化を使って、ラックス形式を構成し、新しい模型、保存量、波動関数の表式を得た。 2)空間曲線と空間曲面の運動 曲線の運動が、曲率やねじれ率によって決められるとする模型は、渦系の運草や界面成長等に応用されている。この微分幾何学的方程式系は、固有値をゼロてする逆散乱形式と等価であることを示した。したがって、可積分系を含む一般的な定式化である。特に、変形KdV方程式をそのヒエラルキーを含む場合に、閉じた曲線の運動を記述することがでぎた。曲面に対しても同様な定式化を行うことができる。 3)不均一系の非線形波動 非線形波との伝達に対する不均一性の効果を調べた。この問題は、理論的にも応用的にも重要である。ゆっくり変動する波動の場合と振幅変調の場合を調べた。前者は、不均一項を含むKdV方程式、後者は、不均一項を含む非線形シュレディンガー方開式、になる。おのおのに対して、不均一性や雑音によるソリトンの変形を記述することができた。また、重い質量を持ち質点が線状に分布する2次元格子から出発し、カドムテェフ・ペトビアシュビリ方程式の拡張は得た。非線波動における屈折に関する興味ある結果を得ることに成功した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Hikami: "Construction of Inregrable Spin Systems with Long-Range Interactions" Journal of Physical Society of Japan. 61. 3071-3076 (1992)
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[Publications] H.Ugino: "Intergrability of the Quantum Calogero -Moser Models" Journal of Physical Society of Japan. 61. 3425-3427 (1992)
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[Publications] K.Nakayama: "Integrability and the Motion of Curves" Phydical Review Letters. 69. 2603-2606 (1992)
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[Publications] Y.Iizuka: "Nonlinear Waves in Inhomogeneous Lattices" Journal of Physical Society of Japan. 61. 2235-2240 (1992)
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[Publications] T.Iizuka: "Soliton Transmission and Reflection in Piscontnuous Media" Journal of Physical Society of Japan. 61. 3077-3085 (1992)
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[Publications] T.Iizuka: "Nonlinear Refraction and Reflection of Line Soliton Due to A Discontinuity" Jorunal of Physical Society of Japan. (1993)