1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04245212
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
細谷 暁夫 東京工業大学, 理学部, 教授 (80028258)
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Keywords | トポロジー変化 / 量子重力 / 双曲幾何 |
Research Abstract |
(2+1)次元量子動力モデルにおいて、宇宙のトポロジーが変化しうることを、準古典近似のはんていで示した。 具体的には、負の宇宙項をもとに、アインシュタイン重力理論におけるトンネル効果を記述した。トンネル効果は、ユークリッド領域と、ローレンツ領域の遷移としてあらわされる。その境界は全測地的である必要がある。したがって、2次元宇宙のトンネル効果によるトポロジー変化は、トポロジカルに異なる2つの全測地的な2次元面を内挿する双曲的なリーマン空間をつくることに帰着する。 われわれは、双曲幾何を用いて、多数のトポロジー変化をあらわす多様体を構成することができた。 次に、それらがおこる確率振中を準古典近似でもとめた。結果は、双曲多様体の体積が大きい程、確率が小さいように一見思えるが、双曲多様体の体積分布に集積点があるため自明でない。このために、ある特定のモデコライをもつ宇宙が出現すると結論される。 さらに、点粒子を導入すること行なった。アインシュタイン-インフェルト-ホフマンの立場では、粒子は空間から除去された欠陥としてあつかわれる。(2+1)次元時空では、それは、欠損角をもつ点の軌跡としてあらわされる。上記のトポロジー変化に伴なって、粒子も対生成されることが示された。 最後に、ローレンツ領域の時間のとり方を与えることに成功した。
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[Publications] Y.Fujiwara: "Nucleation of a universe in(2+1)-dimensional gravity with a negative cosmolosical constaut" Physical Review. D44. 1756-1762 (1991)
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[Publications] Y.Fujiwara: "Topology changes in(2+1)-dimensional guantum gravity" Physical Review. D44. 1763-1768 (1991)
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[Publications] Y.Fujiwara: "Point particles as defect in(2+1)-dimensional guantum gravity" Classical and Quantum Grauity. 9. 869-872 (1992)
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[Publications] Y.Fujiwara: "Topology change by guantum tunneling in(2+1)-dimensional Einstein gravity" Progress of Theoretical Physics. 87. 253-268 (1992)
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[Publications] A.Hosoya: "Topology change by tunneling in semi-classical Einstein gravity-Time slice in(2+1)-dimensional toy model" Classical and Quantum Gravity. (1993)