1992 Fiscal Year Annual Research Report
造血細胞ー骨髄支持細胞株間接着分子のアミノ酸配列の決定とリガンドの同定
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04247201
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
張ヶ谷 健一 千葉大学, 医学部, 助教授 (40101894)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武内 利直 千葉大学, 医学部, 助手 (00167488)
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Keywords | β1インテグリン / モノクロナール抗体 / 細胞間相互作用 / 細胞接着 |
Research Abstract |
CF9抗体の認識抗原は分子量13KDの膜蛋白であり、この抗体を用いてKM-101膜蛋白を免疫沈降すると165KDの蛋白質が同時に沈降した。このことはCF9抗原は165KDの蛋白とヘテロダイマーを形成していることを示唆し、この蛋白複合体はβメルカプトエタノールを添加して還元、電気泳動すると145KDの比較的幅の広い単一バンドを形成した。α1、α2、α4、β1インテグリンは還元状態で電気泳動すると分子量が増加する。1方、α3、α5分子は還元状態では分子内ジスルフィド結合が切断されて、この結合によって連結されている小分子が切れ分子量が減少する。CF9で認識される分子は前者と同様な電気泳動の泳動パターンを示す。KM-101可溶化膜蛋白をIgG_1結合Affigel10でpreclearした後、CF9結合Affigel10で吸収すると、この試料を電気泳動後ブロッティングして、β1インテグリン鎖を認識する4B4抗体で染色すると、preclear以前の蛋白では染色されるバンドを検出できるが、CF9吸収後の試料では検出できない。これらの知見はCF9抗体抗原がβ1インテグリン分子であることを示す。現在までに、CF9抗体と4B4抗体がβ1インテグリンサブユニットの異ったエピトーブを認識していること、CF.抗体はβ1インテグリンサブユットに作用して構造的な変化を起こし、β1インテグリンのavidityを増強(affinity modulation)することが判明している。これらの結果は骨髄ストローマ細胞と血液幹細胞間の接着を介する相互作用を解析する上にCF9抗体が有用なものであることを示唆する。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] S.Takahashi,K.Hangaya,et al.: "Tamor necrosis factor and interliukin-1 induce activin A gene expression in a human love manow stromal cell line." Biochemical and Biophpical Research Comnwnications. (1992)