1992 Fiscal Year Annual Research Report
心臓異常電気活動のサブセルラーメカニズムとその制御に関する研究
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04248101
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平 則夫 東北大学, 医学部, 教授 (60004553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 淳治 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (20023658)
橋本 敬太郎 山梨医科大学, 教授 (10004665)
小澤 高将 名古屋大学, 医学部, 教授 (80022771)
有田 真 大分医科大学, 教授 (60037364)
大地 陸男 順天堂大学, 医学部, 教授 (10049025)
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Keywords | 心筋異常電気活動 / 心筋イオンチャンネル / 不整脈 / 抗不整脈薬 / 心電シミュレーション |
Research Abstract |
本領域研究の研究者は専門分野的には多岐に亘りながらも、心臓異常電気活動を解明し、それを制御する最有効の手段を見出そうという共通の目的をもっているので、本年度も計画班会議を公募研究者をも含め、班員が一堂に会する形で、平成4年9月18日、19日の両日東北大学艮陵会館で行った。各主要研究項目において従来の方法を駆使し、数々の新知見が得られたが、注目すべきことは、本会議において、心筋のShaker型カリウムチャンネルについて分子生物学的方法による研究成果が2名の班員から、本領域研究発足以来初めて発表されたことである。また、本年度も平成4年10月8日、東京女子医科大学弥生記念講堂において、総括班主催の公開シンポジウム「不整脈研究の最前線」を開催した。シンポジウムのテーマとして、イオンチャンネル修飾の新しい局面、イオンチャンネルの分子生物学、細胞機能修飾の新しい局面の3本の柱を立てた。さらに、小澤高将総括班員が「不整脈研究における分子生物学的寄与の展望」という題で、特別講演を行い、今回も300名を越す参加者を得る事ができた。そして、本年度も本領域研究果成の社会への還元の実を挙げるために、公開シンポジウムの各演者に講演内容をミニレビューにまとめて貰い、雑誌「心臓」の1993年第25巻第2号に掲載した。本年度はニュースレターを2号発行したが、第1号には「イオンチャンネルに関するゴードンカンファランス」と「心筋調節機能に関するゴードンカンファランス」の印象記を、第2号には「第65回アメリカ心臓病学会(AHA)」の印象記を出席した班員に寄稿して貰い、本領域研究者の国外の研究への注目を喚起することを図った。本総括班は平成5年9月19日開催の会議で決定した通り、3年度に亘る研究成果のまとめを予定通り、年度内に出版した。本総括班として所有していた消耗品費は本年度も心筋のイオンチャンネルの分子生物学的研究を進めている班員に重点配分した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.ISHII,K.NUNOKI,H.MURAKOSI &N.TAIRA: "Cloning and modulation by endotheline-l of rat cardiac K channel." Biochem.Biophys.Res.Commun.184. 1484-1489 (1992)
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[Publications] U.JAHNEL,H.NAWRATH,&R.OCHI: "Adrenoceptor-mediated effects on calcium channel currents are antagonized by 5'-(N-ethyl)-carboxamidoadenosin in guinea-pig atrial cells." Naunyn-Schmiedeberg's Arch.Pharmacol.345. 564-569 (1992)
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[Publications] T.SATO,T.KIYOSUE,&M.ARITA: "Inhibitory effects of palmitoylcarnitine and lysophosphatidylcholine on the sodium current of cardiac ventricular cells." Pflugers Arch.420. 94-100 (1992)
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[Publications] M.HAYAKAWA,K.HATTORI,S.SUGIYAMA &T.OZAWA: "Age-associated oxygen damage and mutations in mitochondrial DNA in human heart." Biochem.Biophys.Res.Commun.189. 979-985 (1992)
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[Publications] 呉 禎久,淡路 健雄,元村 成,橋本 敬太郎: "新しい抗不整脈薬KW-3407のイヌ血液潅流心筋標本に対する作用." 日薬理誌. 100. 117-126 (1992)
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[Publications] J.TOYAMA,A.TANIGUCHI,T.SHIRAKAWA,T.ANNO,S.USUI &I.KODAMA: "A stydy on excitation in cardiac muscle under electrical field stimulation." IEEE Proc.Comp.Cardiol.699-702 (1992)