1993 Fiscal Year Annual Research Report
心臓異常電気活動のサブセルラーメカニズムとその制御に関する研究
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04248101
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
平 則夫 東北大学, 医学部, 教授 (60004553)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外山 淳治 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (20023658)
橋本 敬太郎 山梨医科大学, 教授 (10004665)
小沢 高将 名古屋大学, 医学部, 教授 (80022771)
有田 真 大分医科大学, 教授 (60037364)
大地 陸男 順天堂大学, 医学部, 教授 (10049025)
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Keywords | 不整脈 / 心筋 / K^+チャンネル / Na^+チャンネル / Ca^<2+>チャンネル / 抗不整脈薬 |
Research Abstract |
本領域研究は、突然死の主因をなす重篤な不整脈を予知し、それを未然に防止するための最有効手段を見出だすためには、先ず心臓の異常電気活動の基礎的研究が必要であるとの考えのもとに計画組織された。そのため、研究の重点は心臓異常電気活動のサブセルラーメカニズムの解明に置かれた。しかしながら、不整脈が重篤な疾患たり得る所以は心臓が全体として統合された機能を失うためであるので、研究は心筋イオンチャンネル、イオン交換機構等のレベルから心臓全体としての異常電気活動のレベルにまで及んだ。また研究手段的に見ても、電気生理学的手法、生化学的手法、薬理学的手法、コンピューターシミュレーション等多岐に亘った。そして、見るべき研究成果を挙げることができたことは、平成5年1月発刊の本領域の研究業績集の示す通りである。ところで、本年度は、本領域研究のまとめの年に当たるわけであるが、このように多岐に亘った研究をまとめて成書とすることは至難の術である上に、本領域研究が日進月歩であることを合わせ考えると、せっかく作った成書も時を待つことなく過去のものとなることを危惧した。そこでまとめの意味で本領域研究の和文総説集の刊行を行った。本領域研究者や研究協力者がそれぞれの専門分野において、レビューした和文総説は、本人の最新の研究成果を踏まえたものであり、その分野の最新の情報を擁しているという点で、他の分野の研究者や本領域から派生し発展する種々の分野をこれから志す若い研究者にとって益するところ大と考えられる。本領域研究のもう1つの成果は研究開始当時には如何ともし得なかった心筋イオンチャンネルの分子生物学的研究に着手することができたことである。これらの実績を踏まえ、次の重点領域研究として「心筋イオンチャンネルの分子機能、調節と病態に関する研究」を準備し、平成7年度発足を目指して申請した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.ISHII,T.YAMAGISHI & N.TAIRA: "Cloning and functional expression of a cardiac inward rectifier K^+ channel." FEBS Lett.338. 107-111 (1994)
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[Publications] R.OCHI: "Single-channel mechanism of beta-adrenergic enhancement of cardiac L-type calcium current." Jpn.J.Physiol.43. 571-584 (1993)
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[Publications] T.SATO,M.ARITA & T.KIYOSUE: "Differential mechanism of block of palmitoyl lysophosphatidyl-choline and of palmitoylcarnitine on inward rectifier K^+ channels of guinea-pig ventricular myocytes." Cardiovasc.Drugs Ther. 7 Suppl.3. 575-584 (1993)
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[Publications] W.SATO,M.TANAKA,S.SUGIYAMA...& T.OZAWA: "Deletion of mitochondrial DNA in a patient with conduction block." Am.Heart J.125. 550-552 (1993)
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[Publications] A.HARUNO & K.HASHIMOTO: "Antiarrhythmic effects of bisaramil in canine models of ventricular arrhythmia." Eur.J.Pharmacol.233. 1-6 (1993)
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[Publications] J.TOYAMA & H.HONJO: "Ionic mechanisms underlying pacemaker activity in the mammalian sinoatrial node." Environ.Med.37. 1-10 (1993)