1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04250208
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
古川 鋼一 長崎大学, 医学部, 助教授 (80211530)
|
Keywords | ガングリオシド / 糖転移酵素 / 発現クローニング / 糖脂質 |
Research Abstract |
シアル酸を含む糖脂質であるガングリオシドの糖鎖合成に働し、糖転移酵素のCDNAを、真核細胞発現系を用いてクローニングした。その塩基配列より予想されるアミノ酸の構造は、他の糖転移酵素と共通の、II型の膜タンパク構造を示し、ワケのアミノ酸より成る細胞質画分,184の疎れ〓アミノ酸より成るゴルジ膜アンカー部分,更に500以上のアミノ酸より成るカタリティクドメインより成っていた。 このCDNAのトランスフェクタントの発現するガングオシドの解析より、本酵素が、GM3からGM2を合成すると同時に,GD3よりGD2を合成する反応にも働くことが確認された。また以前より報告のあった,DDHよりのsialo-GM2を合成する反応には働かないことが示唆された。このことは,このCDNAの膜貫通トメインより3′側のカタリティックドメインとプロティレAとの融合タンパクを真核細胞で発現させて精袋したものを用いた基質特異性の検討からも確認された。 本酵素の発現を,種とのヒト細胞味で検討し、GM2またはGD2を発現する全ての細胞で、5.2kb,3.0kbのmRNAをノザンブロット解析の結果認めた。また、更に、GM3のアクセプターとして、これらの細胞様における酵素活性を測例し,mRNAの発現との相関につき検討した。その結果,mRNAの発現と酵素活性とは概に一致していたが,中には,mRNAがかなり強くても、活性がそれ程高くない場合もあり、この酵素タンパクの翻約后の、リン酸化や糖鎖付加による調節機構の存在も示唆された。 一方、ヒト白血病細胞における本造伝子発現の検討の結果,T細胞系では、幼若な細胞には発現せず、成人T細胞白血病(ATC)細胞でよく発現していた。B細胞系では分代に沿って発現が強くなる傾向を認めた。また骨髄系では転移の発現を認め、糖鎖としてGM2を発現した。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] Furukawa,K.Akagi,T.,Nagata,Y.,Yamada,Y.,et al: "GD2 gandlioside on human T-Iymphropic virus type-I-infected T cells.Possible activation of β1,4 N-ACEtylqalactosaminyltransferasse gene by p40^<tax>." Proc.Natl.acad.Sci.USA.
-
[Publications] Yamashiro,S.,Takayama,K.,Shiku,H.,Furukawa,K.: "Up-regulation of small GTP-binding proteins smg p21 and ras p21s during TPA-induced differentiation of human leukemia cell lines." Leukemia Res.
-
[Publications] Nagata,Y.,Yamashiro,S.,Yodoi,J.Lloyd,K.O.,Shiku,H.et al: "Expression cloning of β1,4 N-acetylgalactosaminyltransferase cDANs that determine the expression of GM2 and GD2 gangliosides." J.Biol.Chem.267. 12082-12089 (1992)
-
[Publications] Urano,T.,Frukawa,K.,Shiku,H.: "Expression of nm23/NDP kinase proteins on the cell surface." Oncogene.
-
[Publications] Urano,T.,Furukawa,K.,Shiku,H: "Molecular cloning and functoonal expression of the second mouse nm23/NDP kinase gene,nm23-M2." FEBS Letters. 309. 358-362 (1992)
-
[Publications] Furukawa,K.,Nagata,Y.,SHiku,H.: "Molecular biology of enzymes for the biosynthesis of gangliosides." Trends in glycoscience and glycotechnology.
-
[Publications] 古川 鋼一,長田 康彦,珠玖 洋: "ガングリオシド糖鎖の糖転移酵素遺伝子単離性in生物化学実験法" 学会出版センター,