1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04254218
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
前川 利男 理化学研究所, バイオデサイン研究グループ, 研究員 (90201764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石井 俊輔 理化学研究所, 分子遺伝学研究室, 主任研究員 (00124785)
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Keywords | 転写因子 / 機能構造 / 細胞増殖制御 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
細胞内セカンドメッセンジャーcAMP濃度が上昇すると一群の遺伝子の転写が誘導されるが,これらの遺伝子はその転写制御領域に共通のDNA配列CRE(cAMP response element:TGACGTCA)を有している。一方CREはcAMP濃度に依存しない,いわゆる構成的な(constitutive)エンハンサー活性を持っている。これまでに多くのCRE結合蛋白質がcDNAクローニングにより同定されたが,機能的にはMontminyらにより同定されたCREBと私達が同定したCRE-BP1の2つに大別できることが明らかとなってきた。すべてのCRE結合蛋白質は塩基性アミノ酸クラスターとロイシンジッパー構造からなるDNA結合ドメイン(いわゆるB-ZIP構造)を持ち,ホモダイマー又は他の蛋白質とのヘテロダイマーとしてCRE配列に結合する。(CREBは細胞内cAMP濃度の上昇により活性化されたPKAによりリン酸化され,転写活性化能が上昇する。従ってCREBはCREがcAMP依存性のエンハンサーとして機能するときに作用する転写因子である。一方私達が同定したCRE-BP1の活性はPKAにより制御されず,CREが構成的なエンハンサーとして機能するときに作用する。CRE-BP1の特長はホモダイマー又はc-JunとのヘテロダイマーとしてCREに結合することである。c-Junとc-FosはCRE結合蛋白質と同様にB-ZIP構造を持ち,c-Jun/c-Fosのヘテロダイマー(転写因子AP-1)はTRE(TPA response element:TGAGTCA)配列に結合する。従ってCRE-BP1はc-JunをCREに作用させるための役割を持っており,cAMP経路とTPA経路間のクロストークに重要な役割を果たしていることが明らかとなってきた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Inagaki,N.: "c-Jun represses the human insulin promoter activity that depends on multiple cyclic AMP response elements" Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 89. 1045-1049 (1992)
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[Publications] Zu,Y.-L.: "Transcriptional regulation by a point mutant of adenovirus-2 Ela product oacking DNA binding activity" J.Biol.Chem.267. 20181-20187 (1992)
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[Publications] Nomura,N.: "Isolation and characterization of a novel member of the gene family encoding the CRE-binding protein CRE-BP1" J.Biol.Chem.268. (1993)
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[Publications] Someya,Y.: "Two 3' 5'-cyclic-adenosine monophospate response elements in the promoter region of the human gastric inhibitory peptide gene." FEBS Lett.317. 67-73 (1993)