1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
04258205
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田中 英明 熊本大学, 医学部, 教授 (90106906)
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Keywords | 運動ニューロン / 細胞死 / 栄養因子 / タイロシンキナーゼ |
Research Abstract |
発生過程における運動ニューロンの細胞死は、発生した運動ニューロンの約半数が細胞死に陥るもので、神経支配標的である筋由来の栄養因子によってその生存が決められていると考えられている。この細胞死の分子機構を解析するために、多種類の神経細胞が混在する脊髄から運動ニューロンを精製する事は有効な手段である。ニワトリ初期胚脊髄では運動ニューロンと床細胞の細胞表面に選択的に結合するSCI抗体を用いたパンニング法により、運動ニューロンを精製し、これからRNAを抽出し、cDNAライブラリーを作成した。次に、nerve growth factor(NGF)の高親和性レセプターが、他の細胞増殖因子と同様にチロシンキナーゼ活性部位を持っていた事から、運動ニューロン栄養因子のレセプターもチロシンキナーゼ活性部位を持つ事を期待し、上記のcDNAライブラリーからPCR法によりチロシンキナーゼ活性部位を持つクローンを得、約100クローンをシークエンスした。そのうち3個のクローンは、これまで未知のクローンであったことから、より長いそれぞれのクローンをライブラリーからクローニングし、in situハイブリダイゼーションによりその発現部位を同定し、運動ニューロンに特異的に発現されているクローンをさらに解析している。
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