1992 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノムデータベースの構築方法とユーザーインターフェースの改良
Project/Area Number |
04261207
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
森 浩禎 京都大学, ウイルス研究所, 助手 (90182203)
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Keywords | ゲノム / データベース / 大腸菌 / 塩基配列 / 遺伝情報 |
Research Abstract |
生物の全遺伝情報を構築するゲノムの解析が実験的に可能になり、実際にヒトを始めとして酵母、大腸菌、枯草菌、線虫、ショウジョウバエなどの生物で研究が始められている。大腸菌では染色体全体の約40%の塩基配列のデータがgenbank等のデータバンクに登録されている。しかし、これらのデータは個々の遺伝子毎に登録されているものであり、本来の連続した染色体の構造に関してはこれからの解析と統合化を持たなければならない。本研究では大腸菌をモデルに、1)塩基配列データおよびそれに付随する遺伝子情報に関する統合化データベースの作製と、2)検索、解析ツールの開発を行った。1)ではa)Genbankの大腸菌に関するデータ、b)K.RuddらによるEcoSeq6、c)M.Kroegerらの大腸菌データベース(ECD)、d)B.BachmanによるLinkage Mapを相互に関連づけを行う事によりあらゆる方向から遺伝子情報の検索を行えるように統合化を行った。2)ではa)必要機能の洗いだし、b)処理するべきデータの洗いだしとデータの構造の決定、c)溝作画面の設計を行い、SUNワークステーション、X11R4、Motifの上で開発を行った。基本的にこのシステムはコンピューターの専門外のゲノムプロジェクト推進者を対象に作製を進めているので、全ての操作に共同するインターフェースの部分に重点をおいて開発を進めている。現在、そのインターフェースの部分は完成し、データ構造を決定した。1)で述べた統合化したデータを入力しこのツールの現場での応用を実際に大腸菌ゲノムプロジェクトにおいてテストし改良していく段階にある。今後、種々のデータの管理をどのような方法で行うかが課題である。特に管理の部分を含めて開発を行うのか、あるいはリレーショナルデータベース、もしくはオプジェクト指向データベースを利用していくのかが大きな課題の1つであると思われる。
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